前置きが長いぞ!作者ぁ!
酒臭い・・・。
「うに・・・」
ミルドさんとお酒を飲んで、騎士様が酔っ払って、あの乳袋が・・・どうなったんだっけ?
「頭ガンガンする・・・」
鼻にアルコールとツンとする汗の匂いが届き、苦痛から目を覚ます、最悪の目覚めですね。
頭を抑えながらベットの上から這い出る、横のベットにミルドさんが寝ている。
ミルドさん、私の愛しい人、恩人。
私はこの人に甘えている、そしてこの人も私に甘えている。
あの子が死んだ日、私とミルドさんが共に戦った日、私は歓喜した、邪魔者がいなくなる、こんなに嬉しいことはない。
ミルドさんが悲しむのは私も悲しい、でもそれ以上に私は嬉しい、そうして悲しんで私に甘えてくれるからだ。
「ふへへ・・・」
私は悪魔と言われても仕方がない、でもしょうがないのだ、こんなにも愛してしまっているのだから。
ミルドさんのベットで二度寝しよう、と考えてベットに近づいていくと突然後ろから体に手を回され、柔らかい肉の感触が後頭部に当たる。
「にゃわわ!?」
「アリシアちゃん・・・だっけ?」
私の後ろで声がする、この声は確か・・・。
「えっと・・・メロンさんでしたっけ?」
「ちがうわっ!ミーシャよー・・・ていうかどうして皆そう言うのよ・・・」
すいませんね、局部的な意味で、勘違いしちゃうんですよね、どっちが本体か。
「ミーシャさん?どうして私の邪魔してるんですか?」
ミルドさんところに行けないじゃないですか。
ミーシャさんの顔を見ようと顔を上げるが脂肪の塊に邪魔される・・・ミルドさんも大きいのが好きなんでしょうか?
「うーんなんとなくかなー」
どういうことなの・・・あれ、そういえばソフィアさんがこの部屋にはいない、二段ベットが二つで私とミルドさんが使ってない場所のうち一つに使われた形跡があるからそこに寝ていたことになるだろう。
「ソフィアさんは?」
「あの酒癖の悪い騎士様なら先ほど飛び出していったわ、勇者様に殺されるって」
ギャグ漫画みたいな人ですね・・・っていうか勇者様が人を殺すわけないじゃないですか。
「っていうかいい加減離してくださいよー!」
体をねじらせるが手は離れない、むしろどんどん私に抱きつく力は強くなっている、そして無駄すぎる脂肪の塊が私の頭を挟み込む。
「やぁーん」
「えぇい、鬱陶しい!」
この乳袋が!乳袋の分際でぇ!無駄に可愛いのがまた琴線に触るわ!そーいう性格は小説とか漫画とかだけにしてよね!
「にぎっちゃやーん」
ウザ過ぎですこの女・・・下の酒場が私たち以外客が来ないのが何故かよくわかりました・・・ハァ。
「やぁ、おはようお嬢ちゃん」
カウンター越しに挨拶をしてくる店主、渋い・・・いい雰囲気のお店です、後ろにいるこの乳袋がいなければ。
「おはようございます」
「はい」
カウンターに近づくと店主から渡される紙。
「なんですかこれ?」
「領収書」
「・・・・・・へ?」
白い紙をめくると後ろには文字と、それを結ぶ線と数字が書かれていた。
「えっと・・・酒代、椅子、カウンター、机・・・・・・」
「その他もろもろ諸経費込みでこちらになります」
「ちょっ」
払えませんよこんなの・・・財布も持ってないのに・・・あれそういえば私今無職・・・父親も開きになっちゃたし母親も死んでるしアレはもうアレだし・・・。
やばい・・・このままだとミルドさんにとって邪魔な女になってしまう・・・どうしよう。
「まぁ君にh」
「体で払います!」
「・・・・・・え?・・・え?」
「肉体労働で!」
「・・・・・・君ってばお茶目さんなのかな・・・」
「・・・?」
何を言ってるんですかね?
「わぁ!アリシアちゃん今日から一緒に働くの!?頑張ろうね?」
「み、ミーシャ、まだ雇うって決めた訳じゃ・・・」
「お父さんダメなの?」
「うっ・・・い、いいですよ・・・はぁ」
娘にお願いされて断れないお父さん、優しいお父さんですね・・・。
「やったー!」
店主さんが手で顔を覆ってます・・・なんか悪いことやっちゃいましたね、でもこれ以外でお金を払う方法がないんです・・・。
「・・・ふぅ、それじゃあ早速買い出しに行ってもらおうかな?ちょうどワインとおつまみ用のお肉が無くなってた所なんだ・・・どっかの誰かさんのせいでね」
「はーい、じゃあ行ってきまーす」
そのままミーシャさんに手を引っ張られ店の外に、そういえば今日は勇者様が来るらしいですね、こんな辺鄙な場所にわざわざご苦労なことです。
一言・・・いつになったらミルド死ねるん(´・ω・`)?
魔王と勇者は(´・ω・`)?
っていうか更新遅くてすいません。




