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15/20

生存フラグは回収できませんでした乙


「やぁミルド久しぶり?それともさっきぶり?私的にはさっきぶりなのですよ」


アルビノの少女が目の前にいた、周りを見渡すと視界の果てまで灰色の世界。


またここか・・・。


「ひどいなぁここがこんななのは私じゃなくて君のせいだよ?私は悪くない、多分」


よくわからない言葉をただひとりごとのように語る少女。


「何か用なのか?」


「人が夢から覚めるのは何時なのか、ミルドは知っているかい?」


「・・・」


質問の意図がいまいち理解が出来なく答えることができないでいると再び少女が口を開いた。


「別に平凡な答えでも裏を読んだような回答でも何でもいいのよ?私は人の思想や理念を聞くのが大好きなの」


「・・・・・・人が」


「・・・」


「人が夢から覚めることは無いと思うんだ」


それは予想していなかった、といった顔の少女に笑が浮かぶ。

笑っていると少女が少し不機嫌になり問いただしてきた。


「それは・・・どうして?」


「さて、回答は人それぞれだからな、解釈も人それぞれだろ?」


「・・・・・・そう、やっぱりあなたは私と似ているけど違うのね・・・優しい人、あなたは私の尊敬していた人に少しだけ似ているわ」


「・・・?」


それはどう意味かと追求しようとするが、急に眠気が襲ってきて、目を開けていられなくなる。


「もう起きるの?それとも寝るのかな?どっちにしてもまだあなたの物語は終わらないわけだね、優しい人・・・優しくて残酷で憎たらしい人、あなたはどんな記憶を紡ぐの?」

















「う・・・」


暑い・・・。

セミの音が微妙にするカーテンを締め切った薄暗い部屋は風もない昼時で蒸し暑さで寝汗がひどかった。


「こいつ・・・」


ユリアを埋めてきて部屋に戻ってきたわけだが、急に襲ってきた眠気に耐え切れずソファに倒れるように寝てしまった訳だが。

ベットで可愛らしい鼻息を立てていたアリシアがいつの間にか俺に寄り添って寝ている状態だ。


金色の髪しか見えないが体温が高いその体が張り付いて最悪に暑苦しい。

しばらくそのままでいると寝づらいのか頭をこちらの体に寄りかからせてきた、アリシアという名の少女の半開きの唇が見え、昨日のことを思い出してしまう。


「・・・・・・俺、なんてことを・・・」


今になって思へばとんでもないことをしてしまった、ロリコンも甚だしいばかりか貴族の娘の唇を奪うなどと大それた事を・・・。


「ミルド・・・さん・・・」


鬱々と思考に浸っていると寝言を言いながらアリシアの頭が肩に当たる、首元に息が掛かりゾクリとした感覚に恐怖を感じる。


「だ・・・めだっ・・・」


昨日汚れて着れなくなった服の代わりに貸した、少女には大きすぎる俺の黒色のシャツから少しだけ見える肌色の肩と膨らみかけている丘から慌てて目をそらし、少女を自分の代わりにソファに寝転がす。

井戸で頭を冷やそうと部屋を出て行く。


「・・・・・・馬鹿」


扉を閉める瞬間にそんな声が聞こえた気がした。
















井戸で汲んだ冷たい水で顔を洗う、何もかも忘れようと、水が洗い流してくれるんじゃないかと、そう思いながら顔を洗う。


「・・・拭く物忘れた」


水が滴る顔を拭きたいがタオルを忘れてしまうという大失態を犯す。


「ほら、拭く物」


「あ、ありがとうございます」


目を閉じて自然乾燥を待っていると横から声が掛かり、手のそばに布の感触とスベスベとした手が指に触れた。


タオルで顔の湿気を取り除き、開けるようになった目を開くとそこにはユリアを埋めた時にであった女性がそこにいた。


「・・・騎士様」


先ほどの白銀のプレートメイルは着込んではいないが赤茶色の髪と瞳や赤銅色の服で少しだけ昨日のことを思い出し気分が悪くなる。


「今はソフィアだよ、あ、様もつけないでくれよ?騎士は今お休み中なんだ、今は私服だろ?めんどくさいことは嫌いでね」


そう言って腕を組む騎士様、騎士自体にあまりいい思い出が無いから若干の苦手意識があるので、あまり関わりたくはないのだが。


「はぁそうですか・・・」


「ここには二三日駐在するつもりなんだがその間の暇つぶしに一緒に飲みに行ってくれないか?」


「連れがいるのでお断りします」


「・・・・・・女か?」


どうして機嫌が悪くなっているのだろうか・・・どうしてか勇者と似たような匂いを感じ背筋に悪寒が走る。


「まぁ・・・そうですけど」


「そうか・・・」


周りの温度が二三度下がった気がするのが気のせいであってほしい・・・。


「ミルドさん!その女性は誰ですか!?」


薮蛇と言わんばかりにアリシアが駆け寄ってくる、何と言うかあれだ、このあとが予想できなくて怖い。


「さっき知り合ったばっかりの騎士様だよ」


「ふーん、さっき知り合ったばかりですかー、へー」


半眼でこちらを疑うアリシアの頬を引っ張る。


「なんだよその目は、その目はー」


「ひゃめろー」


「なんだ、まだ小さい子供じゃないか・・・よかった・・・いやどうしてだ私・・・そうじゃないだろ・・・」


ブツブツと独り言を言っている騎士様の無表情の顔が怖いです。


「あのー、ソフィアさm・・・さん?」


「・・・はっ、えっと、そのあれだ、私はここに現れた新種の魔物を検察しにきてな、数日ここに駐在することになったのだがこの街のことには疎くてな、知り合ったばかりのミルドに案内してもらおうと思ってな」


「ちょ、え?」


「なにいってんですか?他の人に案内してもらえばイイジャナイデスカ?」


「街に来て最初に知り合った人がミルドしかいなくてな?そうだろ、ミルド?」


嘘です、神様、この人嘘ついてます。


「むぅぅ、本当ですかミルドさん?」


「え?いや・・・」


たじろぎ騎士様を見ると目が雄弁と語っていた・・・『街の外で行なっってたこと言っちゃおうかな~』、と。


「どうなんですか?」


半眼でこちらを疑わしげな目で見るアリシア。


「ほんとうだよな~ミルド?」


笑顔がとてつもなく怖い騎士様。


「・・・さ、三人で街を歩きましょうか?」


二人がこちらに歩む歩を止めて、こちらを見る。


「「・・・・・・」」


いや、そんな空気読めよ、みたいな顔されましても・・・。


いつの間にかジャンル別ランキングでこの稚拙な作品がランクに乗っているというこの辱しめ、嬉しいのか恥ずかしいのかわかりません。誤字脱字の類が数え切れないほどあるので今週はそれを直していきたいと思います。

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