表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

最後のセーブポイント

作者: 天川裕司

初めまして、天川裕司です。

ここではシリーズでやってます『夢時代』と『思記』の原稿を投稿して居ります。

また、YouTubeドラマ用に仕上げたシナリオ等も別枠で投稿して行きます。

どうぞよろしくお願い致します。

少しでも楽しんで頂き、読んだ方の心の糧になれば幸いです。

サクッと読める幻想小説です(^^♪

お暇な時にでもぜひどうぞ♬


【アメーバブログ】

https://blog.ameba.jp/ucs/top.do


【男山教会ホームページ】

https://otokoyamakyoukai.jimdofree.com/


【YouTube】(不思議のパルプンテ)

https://www.youtube.com/@user-vh3fk4nl7i/videos


【ノート】

https://note.com/unique_panda3782


【カクヨム】

https://kakuyomu.jp/my/works


【YouTubeドラマにつきまして】

無課金でやっておりますので、これで精一杯…と言うところもあり、

お見苦しい点はすみません。 なので音声も無しです(BGMのみ)。

基本的に【ライトノベル感覚のイメージストーリー】です。

創造力・空想力・独創力を思いっきり働かせて見て頂けると嬉しいです(^^♪

出来れば心の声で聴いて頂けると幸いです♬

でもこの条件から出来るだけ面白く工夫してみようと思ってますので、

どうぞよろしくお願いします(^^♪




タイトル:最後のセーブポイント


僕の名前はレン。

小さい頃から、ゲームが好きだった。ドラクエ、クロノ・トリガー、MOTHER2……。

勇者になって旅をするあの時間が、何よりも楽しかった。

新しい町、新しい仲間、強大な敵との戦い。

勝っても負けても、冒険は僕を少しずつ強くしてくれた。

でも、エンディングを迎えるたびに、胸の奥が少しだけぽっかりと空いた気がした。

「もう、みんなに会えないのかな……」

そうつぶやきながら、静かにコントローラーを置いた。


そんな僕が、ある日突然倒れて、病院に運ばれた。

意識は戻らず、目を閉じたままの毎日が続いた。

その間、家族が交代でそばにいてくれて、名前を何度も呼んでくれていたらしい。

ある日、父がそっと、僕の枕元に昔のドラクエのソフトを置いてくれたそうだ。

黄ばんだラベル、かすれた文字、それでも僕にはちゃんとわかった――これは、僕の“原点”だ。


その夜、夢の中で、遠くから扉の開く音が聞こえた。

霧の中から現れた一人の男が、ゆっくりと僕に歩み寄ってくる。

どこか懐かしく、でもはっきりとは思い出せない、不思議な存在。

彼は静かに微笑んで、優しく、それでいて力強く言った。

「目を開けてごらん。君が心から憧れた勇者は、こんな場所で終わるような人じゃない。さあ、旅の続きを始めよう。」


胸の奥が、熱くなった。

その言葉に、体の奥で眠っていた何かが目を覚ました気がした。

気づけば、まぶしい光の中で僕はそっと体を起こしていた。

何日も動かなかったはずの足が、不思議と軽い。

ベッドから足を下ろし、一歩踏み出すと、まるで風のように心がふわりと浮き上がる。

歩いていくと、遠くから声が聞こえた。

「レン!」「こっちだよ!」

その声は、ゲームの中で出会った仲間たち…?

大好きだった、ずっと会いたかった仲間たち…!

みんなが僕を待っていてくれた。

僕はその中に、自然に溶け込むように入って行った。


ああ、やっぱり僕は、冒険が好きだ。

そして、今またここから、新しい旅が始まる。

これはきっと、最後の冒険――でも、一番大切な冒険なんだ。


翌朝、病室に朝の光が差し込んだ頃、一人の男性が静かに見舞いに訪れた。

近所に住む、ゲーム好きの優しいおじさん。

僕がよくドラクエの話をしていたことを、ちゃんと覚えてくれていた。

僕の寝顔を見つめながら、彼はふと、ぽつりとつぶやいたという。


「きっと、冒険に出たんだよ、レン君は」


たとえこの世界で目を覚まさなくても、

僕の心はもう、光の中で立ち上がっている。

剣を手に取り、仲間のもとへ向かって歩いている。

だって僕は――

勇者だから。


少しでも楽しんで頂き、読んだ方の心の糧になれば幸いです。

サクッと読める幻想小説です(^^♪

お暇な時にでもぜひどうぞ♬

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ