旅行F:最終日と帰宅とその後
「苦戦してたようだが?」
廉が八雲に言う。
「人力パイルバンカーしてたら時間かかった」
八雲が、道を塞ぐほどの巨大クッションから降りながら言う。
「人力パイルバンカー……馬鹿か? お前」
「ちょっと前にアニメで見たから……」
「「「「…………」」」」
廉とほむらとレイとインカムからの通信で聞いていた麗子が呆れた。
「そろそろ1時か、戻るか、本部に」
八雲が無理矢理話題を変える。
「ふぁあ、眠い」
ほむらがあくびをかく。
「ところで剣崎、マナ切れだったんじゃないの?」
レイが廉に訊く。
「多少は回復したのと、やな予感がしたから」
そう言って、4人は歩き出した。
***
その後、京都校に戻り軽く反省会をしたあと、宿舎に戻った。
ほむらたちは神様の力で睡眠時間を伸ばしてもらった。
最終日はタクシー移動だった。
車の中では、ほむらとレイと廉がカードゲームをして遊び、麗子が吐かないように特徴的なアイマスクをつけて寝ていた。
「なんだろうこの四人、修学旅行というより、遊園地に行く人を輸送してる気分だ」
そう、バス運転手が呟いた。
***
新幹線で東京へ帰る。
なんだか、大変なことに巻き込まれたな〜。
ほむらはそう、窓の外を眺めていた。