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微笑み6

さぁ、学園の入口に近付いて来ました。

すると、歓声が大きくなっていきました。


『王子様や王女様が入口で何か催し物でもやっているのかしら?』


いまだに自分の事だと気付かないシオンであった。


「キャ──!!!微笑みの令嬢様だわ!?」

「えっ、ウソッ!女性で馬に乗っての通学なんて素敵!!!」

「凛々しいですわっ!!!」


キャ──!!!キャ──!!!キャ──!!!




《謎の女子生徒》

『ふん!何よ!微笑みの令嬢って!ゲームにはそんなキャラは居なかったわよ!!!レオン様やクロウ様を独り占めしてムカつくわ!そこは私の居場所だったのに!?』



この人物は、昨日イベントを起こそうとずっと学園の入口でウロウロしていて講堂の出来事を知らないのだった。

すると隣での会話が聞こえてきた。


「シオン・クロス・フレイムハート様って素敵よね~」

「本当に……御近づきになって、美容の秘訣など伺いたいものですわ♪」



『うんっ?フレイムハートって悪役令嬢の家名じゃない!アイツもいるのね!』



「あっ!見て!!!シオン・クロス・フレイムハート様よ!!!」

「格好いい!!!馬に乗って登校なんて素敵!?」



『悪役令嬢が来たの!?馬に乗っているなら丁度良いわ!飛び出して驚かせてやる!』



謎の女子生徒は向こうから聞こえて来る歓声を、不思議に思いながら道を空けている生徒達に並んだ。すると、近付いてくる蹄の音に身を乗り出した所を、後ろから押されて道端に飛び出してしまった。



「「「危ない!!!」」」



シオンの駆ける馬がまさに目の前に迫っていた!



『えっ…………馬!!!!・・・・私、死んだ!!!?』



謎の女子生徒も突然の事で動けなかった。



一方、シオンも急に飛び出してきた女性徒に驚いていた。



『ちょっ───!!!ヤバい!!!突然、飛び出して来たら危ないよっ!!!?』



シオンは反射的に手綱を引いた。すると、奇跡的にドリフトの様に馬が蛇行して女子生徒の横を過ぎる事に成功した。



…………が、ところがどっこい!そうは問屋が卸さなかった!?



シオンは急に手綱を引いた衝撃で、右腕の手を手綱から外してしまったのだ。

このままでは馬から落ちてしまう所に、さらにミラクルが起こった。


飛び出した女性徒の横を通り過ぎる時に、手離した右手が、女性徒を腰から抱き抱える様に掴まえて、馬の突進力も加わり、そのまま女子生徒を馬に乗せてしまったのだ。


しかも女性徒を捕まえた重さが、バランスを立て直す役割も果たしたのだ。



《謎の女性徒》

『えっ?私…………はうわっ!!!』


死を覚悟した瞬間、美しい女性に抱き抱えられて馬に乗せて貰った。


「大丈夫……?」


自分の顔を心配そうに覗き込んで微笑む素顔を間近で見た謎の女子生徒は…………



ぽ~~~、ステキ!!!

お姉様♪♪♪

(目がハート)











ってな感じになりましたとさ。









愚者の声

「ヒロインも虜にしてしまったシオンは、どこまで微笑むのか!シオンの微笑みを打破出来る者が現れるのか!?それは神のみぞ知る!私(作者)も知らん!!!」





『次回、微笑みの悪役令嬢!』

#私__わたくし__#があなたの微笑みを断罪します!次からは、お笑いで受けを取りますわ!お楽しみに!









………半分、ウソですからね?

(´・ω・`)はて???



シャキン!


シオン

「こいつは豆腐の角に頭をぶつけて殺さなきゃダメなヤツですわ……」



ゾクッ

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