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微笑み3

王女様に引きずられ教室の窓際に行くと複数の女子生徒が待っていました。


「セーラ王女様以外に、微笑みの令嬢様と御一緒出来るなんて幸せですわ!」

「わたくしも勉強を頑張ったかいがありましたわ!」

「聖女様と同じクラス………ジ~ン」


私は彼女達のテンションの高さについていけず、セーラ王女に視線をやるとニッコリと笑い、腕を組んできた。


「シオン様はお茶会などほとんど出席されませんでしたから、ゆっくりお話したいと思っていたのですわ♪」


王女様!貴女もですか!?

私が何をしたと?私はタダの一般人ですよ?


私が戸惑い、どういえば良いのか迷っているとSクラスの担任が入ってきて席に着けと言った。私は丁度良いと自分の席に着いたのだった。


「さて、皆さん入学おめでとうございます。私はこのクラスの担任になりますクリス・マクライです。このSクラスは入学試験で上位に入った者が入れるクラスです。これから選択科目で自分の個性を伸ばして行くことになりますが、それでも成績上位者として恥ずかしくない学園生活を送って下さい」


Sクラスともなると教師も無駄にイケメンなんですねー!


大人の色気がムンムンですよ


「では皆さん、講堂へ移動しましょう!」


講堂で新入生のセレモニーがあるようだ。


「微笑みの令嬢、どうか私と一緒に講堂へ行きませんか?」


ふと見るとアーレスト様が手を出して来ました。

私は微笑んでセーラ王女へ指をさしました。


「なるほど、先約されましたか。残念です」


片目をウインクしてあっさり引き下がった。


う~む、手馴れていますね。


セーラ王女様と先ほど話が途中になっていましたので、一緒に講堂へ向かいました。

何故かセーラ王女様が腕を組んでくるのが困りましたね。でも、同世代とこんな風にじゃれ合う機会がありませんでしたから、嫌ではありません♪

ちょっと嬉しいです。


講堂へ着くと、またまた大歓声が沸き上がりました。



おおぅ!!!



ビリビリっと歓声の声に後退りますよ。

でもセーラ王女様が腕を組んでいるので逃げれません。


ラスボスからは逃げられないの状態です。


私は困った顔でセーラ王女様を見ると、王女様はドヤ顔で当然ですわと、私を引っ張って前に進んだ。


壇上で学園長が話をしている間、講堂にいる全生徒からの視線を感じて居心地が悪かったデスデス。

(私が何をしたと言うのですか?)


そしてイレギュラーが起こりました。


「では、予定にはありませんでしたが、この国の宝であるシオン・クロス・フレイムハート嬢に一言頂きたいと思います。新入生の皆さんも気になって仕方なさそうですからね」



ちょっとーーーーー!!!

無茶振りしないでよーーー!!!!


私は戸惑いながら、ドナドナ~される感じで壇上に上がりました。


さて、何を話せば良いのやら………


「シオンさん、突然で申し訳ありません。何か一言で良いので抱負など語って頂ければと思います」


学園長はそう言うが、話す事の苦手な私に何を話せとおっしゃるのですか!


悩みながら私は考える事を放棄した。


マイクにより普段の小さな声が増幅して、ちゃんとした大きさで講堂に響いた。

(ちなみにマイクは風魔法で声を増幅している魔導具です)


ああぁ、何で私はあんな事を口走ったのだろうか!?やり直したいよ!!!


シオンは激しく後悔していた。



私は、みんなの大好きな学園生活を満喫しましょう。と、言うはずが───



「………みんな大好き♪」



そして儚げに微笑みます。



考える事を放棄したことにより続きを、はしょったのだった。


それを聞いて、私の微笑んだ顔を見た生徒達はドッキューーーーーーン!!!と胸を射たれて、大勢の生徒達がその場で崩れ落ちた。


私はカオスとなった講堂の壇上でアワアワしてその場で固まり半泣きになりながら教師と一緒に後にするのでした。


そして学園の伝説的セレモニーとして後世まで語り継がれることになったのでした。


何故に!!!?どうしてこうなった!?


解せぬ!!!!



愚者の声

「どうしてこの小説は癖の強い人物が多いのかな?」


シオン

「どうして愚者の声は愚かなのかしら?」


愚者の声

「ナチュラルに貶さないでよっ!」


シオン

「えっ?違ってまして?」


愚者の声

「えっ?」

シオン

「えっ?」



沈黙…………




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