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微笑み19

にやにや………にやにや………


シオンは、にやけた顔でご満悦だった。


「お嬢様が壊れた!?」

「あんなニヤニヤの微笑みは、お嬢様じゃない!」

「微笑みの令嬢を返して!?」


いつもの微笑みとは違い、にやけた顔のシオンはぶっちゃけ、気持ち悪く【残念系美少女】になっていた。

(なんだとー!)


理由としては子ワイバーンの可愛さにハマってしまったのだ。卵から孵った子ワイバーンは白かったので【シルビア】と名付けられた。ちなみに雌である。

シオンは現在、目が横線になっている、可愛いよ~~~な、【状態異常】になっているのだ。


ワイバーンは雑食であり、なんでも喜んで食べるのである。その食べてる姿をにやにやと見ているシオンがいた。


「はぁ~♪可愛いなぁ~」


愛玩動物を愛でるように見守る。子ワイバーンは仔犬程の大きさで抱き抱える事が出来る大きさであった。猫の様に、指で首もとを撫でるとゴロゴロっと気持ち良さそうに、くっついてくる姿は癒されるのだ。


すでにシオンは手遅れ………もとい、シルビアの虜になっていた。


「アルカー!見てみて!シルビアのこの寝顔!すっごく可愛いよ!?」


「左様でございますね!」


猫好き犬好きの方ならわかるだろう。

ペットLoveの方は、ちょっとした仕草でも、おおはしゃぎするものなのだ。


「学園に行きたくないなぁ~ずっとシルビアと居たいよ」


「シオンお嬢様、僭越ながらシルビアを学園に連れていけばよろしいのでは?」


!?


先入観にとらわれていて気付かなかったよ!

そうだ!それがいい!!!そうしよう!!!


「確かテイムした魔物は魔術の勉強の名目で小型の魔物は同行可能だったはずですよ?」


「アルカ!素晴らしいよ!連れていく!」


こうしてシルビアを学園に連れていく事になりました。後々に周囲の者達が嫉妬に駆られるとも知らずに………


学園の教室で、シオンの肩にいる子ワイバーンのシルビアは大人気だった。



「キャー!可愛い!」

「あの潤んだ瞳が素敵!」

「見てみて!首を傾げる仕草も可愛い~!」



シオンは自慢のペットが大好評でご満悦の状態。

いつも以上にシオンの周りに人が集まり、シオンと会話が出来ないイケメンズ+が眺めていた。


「ワイバーンの子供か………あの時の卵か!」

「シオンがあんなペットを飼っていたなんて」

「シオン嬢はあんな笑顔も出来るのだな」

「シオン様………シルビア、羨ましいですわ!」


三者三様に羨ましく眺めていたのだった。


賢いシルビアは授業が始まるとシオンの膝の上で丸くなりすやすやと猫の様に眠っていた。シオンは授業を聞きつつ、シルビアを撫でながら過ごしていった。


そしてお昼休み──


「シオン様!一緒に食堂へ行きましょう!」


本日、なかなか話すタイミングが無かったセーラ王女が食事へ誘ったのだ。しかし………


「………ごめんなさい、今日は中庭でお弁当なの」


ガーン!!!


まさか断られるとは思っていなかったセーラ王女は9999の精神的ダメージを追った。


「シオン!じゃっ、私も一緒していい?私はパンだから」


ユーリがすぐに同行の許可をシオンからもらうと、地面に手を付いていたセーラ王女に耳打ちをした。


「セーラ様!早く今のうちに購買でパンを買ってきて下さい。このまま中庭でお昼を一緒しましょう?」


セーラ王女は希望の光が差したようにパァー!と目を輝かせ、ダッシュで購買へ行くのだった。

そして行く前に自分のパンも買ってきてと、王女をパシリにする、したたかなユーリでした。


中庭で、シートを引いてシオンとシルビアは食事をしようと大きなバスケットからサンドイッチを取り出しました。


「シオン様、私もシルビアに食べさせても良いですか?


シオンはすぐに頷いてサンドイッチをあげるようユーリに手渡した。そして二人はセーラ王女が来るまでシルビアに餌を与えながら愛でるのでした。あぁ……可愛いよぉ~


シルビアの虜になってメロメロになる被害者が増えいくのでした。(笑)


ワイワイキャッキャッとお昼を過ごしたシオン達は、選択科目の魔法科の授業の時に先生に驚かれた。


「シオン君が子ワイバーンを連れて来ていたのは話題になっていましたが、白いワイバーンなんて見たことがありません。ワイバーンは龍の亜種と言われ、厳密には龍ではありません。が、しかし、このワイバーンにはしっかりした手足がありますね………これは龍の子供では無いのでしょうか?」



先生の言葉に私はびっくりしました。龍はワイバーンより大きく、もっと強い魔物であるからだ。この子もすぐに大きくなるのかな?


「シオン君、しっかりと躾て下さいね。間違っても人を襲わないようにしてください。これは君の身を守ることにもなりますからね?」


先生の言葉に私はしっかりと頷いてシルビアを見るのだった。








愚者の声

「なかなか恋愛にいかないデスorz」


シオン

「貴方の恋愛経験は幼稚園児の時ぐらいですからねー」


愚者の声

「ふ、ふん!そんなことないもんねー!嫁さんぐらいいるし!」


シオン

「また、好きなキャラが俺の嫁みたいな、ディスプレイの向こう側にいるんでしょう?」


愚者の声

(;゜Д゜)……………


シオン

「あらやだ………?ごめんね?」


愚者の声

(。´Д⊂)あやまるなー!



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