19話_5歳児と新しい外務卿
■リーブル宮殿 謁見の間
「では、ラインハルトよ。貴殿は何ゆえにわが国の外務卿を志すのだ?」
「陛下。私は、ドリーミアの出身でございますが、陛下のおそばにおられる2体の神獣は、私たちにとっては神にも等しいものでございます。」
「ドリーミアの教皇様が黒狼をお届けになったばかりでなく、白虎まで遣わされたと聞き、わが主神アシーネ様が陛下のお役に立つことをお望みになっているのだと確信しました。」
「しかれば、不肖ながら私も陛下のお側でお役に立ちたい、私の願いはただそれだけでございます。」
「なるほど、話はわかった。じゃが、わが国では神を信じることを禁じはせぬが、教会を保護はせぬ。貴殿が外務卿になっても、それは変わらぬが良いのか?」
「お心遣い感謝申し上げます。ですが、無用の心配でございます。国として保護していただく必要も布教をしていただく必要もございません。神は常に陛下のそばにあられます。」
少し妄信的で怖いが、白玉だしな。
「それで、貴殿はどのような外務卿を目指しておるのか?」
「恐れながら申し上げます。当面の目標は北の帝国との戦争を外交で抑止することでございます。」
「それは、帝国との和平交渉のようなものを考えておるのか?」
「それも選択肢の一つでしょうが、第3国との同盟やわが国の軍事力を誇示することも含まれます。戦争を抑止するためには対等となる力が必要と考えておりますので。」
「なるほど、良くわかった。貴殿は先ほど当面の目標と言ったが、最終的な目標は他にあるのか?」
「・・・それは、帝国との交渉により変わってくるもの。としか申し上げようがございません。」
-何かあるようだが、今は言いたくないのか。
「よかろう、別の機会に聞くことにしよう。他に何か言っておきたいことはあるか?」
「お許しいただけるのなら、お聞きしたいことが。」
「許そう。何なりと聞くが良い。」
「陛下は5歳とお伺いしておりますが、間違いございませんでしょうか?」
-ウン、良い質問だね。絶対5歳とは思えないしね。
「その通りじゃが、何か問題があるか?」
「滅相もございません。ただ、世の5歳はそのようには話しませんし、ましてや、今までのような質問をするなどと言うことは決してございません。」
-そりゃあ、そうでしょう。頭にもう一人いるんだから。
-近衛兵が剣に手をかけたか、このぐらいで殺しはせぬのに。
「余は皇帝である、市井のものとは、違って当然であろう。」
「大変失礼申し上げました。どうかご容赦ください。」
「気にするでない、率直な意見は大歓迎じゃ。ついては、余からも質問がある。」
「おぬしたちは、余の評判や噂をどのように聞いておる。」
「・・・」
「・・・」
フム、二人とも返事が無いと言うことは、悪い評判があるが言いたくないと言うことだな。
「もう良い、言いにくいのであろう。だが、今後は余にとって耳障りな情報でも必ず報告せよ。」
「では、ラインハルトも、当面はハンスの元で外務をこなせ。爵位授与なども同じく即位式で行うこととする。」
「ハァッ! ありがたき幸せ。」
こっちは白だから当確だったけどね。
だが、白黒が逆のような気がするが・・・
まあ、茶でも飲みながらもう一度考えるか。
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