第59部分 光と影
「ヒィービルご苦労であった」
「ありがとうございます」
「交渉の件は、どうだったんだ?」
「申し訳ありません....」
「そうか....」
「すみません」
「まぁ、最初からそうなるだろうと思っていたからそんなに気にせんでいい」
「ありがとうございます」
「もう、下がって良い」
「はっ!」
「発煙筒の準備はできたのか?」
「ええ、もう完了していると思われます」
「そうか、我が軍は準備が完了しているのだな?」
「はい、すでに待機させてあります」
「じゃあ、もう点火してくれ」
「わかりました!」
ー・ー・ー
202作戦部隊~
「火薬の状態は良好ですっ!」
「魔法士ら、スタンバイ完了です」
「よし、準備はいいな。あとは合図を待つだけだ」
「ちゅ、中央の紐に異常発生です!」
「こんな時になんだっ!」
「わっ、私に聞かれても分かりません....」
「あっ、ごめん....どこに異常ありなんだ?」
「衝撃波を伝える特殊な紐です....」
「誘爆でいけるか?」
「多分大丈夫だとは思いますが、時間にずれが生じるかと....」
「誘爆できるなら問題ない、しかしよりによって中心か....」
「端っこであれば良かったんですがねぇ~」
「そうだな....」
「あとは全てベストな状態なのか?」
「今のところは大丈夫ですね」
「ならいい」
我が軍からの合図が来ました。
あとは、アルビン帝国の合図だけか....
そうですね。
ああ。
しかし、あの中心まで来るまでなんでしてはいけないんでしょうか?
さあな、それは自分でよく考えろ。
わかりました....
あれは、アルビン帝国の合図かな?
よく見えますね。
目がいいからな。
羨ましいですね。
アルビン帝国の合図がありました!開戦です!
いよいよだな。
そうですね....
ー・ー・ー
アルビン帝国の合図はまだか?
そうですね....
準備の方は万全なんだよな?
ええ、火薬も湿気が敵ですが今日は湿気も少ないのでいい条件ですよ。
そうだな。だが、臨場感を味わいたいなぁ....
それは行けませんよ!王位継承一位の方にお亡くなりになられたら大変なことですよ!
だめか?[行ってみたかったんだがなぁ。]
もちろんでございますよ!
わかった。[駄目か....]
ご冗談もほどほどにしてくださいよ。
さっき行った、ピーター・ドラッカーが羨ましいよ。
そうなのですか?
思わないのか?
死にたくありませんので....
君には確か、妻と子がいたか。
はい、家族のためにも、ここで死にたくありません。
なぜこの戦争を辞退しなかったのか?
命令とあれば、どんな環境にあっても馳せ参じるよう教育されたからです。
そうか....
伝令!伝令!合図、アルビン帝国から合図が来ました!
開戦です!
皆の者よ頼んだぞ!
必ずや、皇子のために勝利を!
「「「「勝利を!!」」」」
ー・ー・ー
アルビン帝国の陣営では〜
前のように決裂したか....
はい。しかしながらザイス様こんな内容ですよ?
そうだな、これはひどすぎる。
私も最初は目を疑いましたよ!
そうですよ。
ここまで挑発的なものは、珍しいですね。
言われてみればそうだな....珍しい。
8年ぶりですね。
そんなにも前なのか?
ええ、ここまで挑発的な文書をアレーク王国は滅多に書きませんよ。
準備はできているのか?
ええ、いつ開戦されても問題ありません。
そうか、ならいい。
悪い予感が的中しないといいがな。
今年も引き分けに持ち込めるようにしましょう。
そうですね....
できれば勝ちに行きたいところであるが、
財政の問題ですね。
ああ、圧迫しすぎてしまう。
難しいですよね。
ああ、アレーク王国のように支持率が高ければいいのだがなぁ。
今までの行いですよね。
ガルバキア帝国と戦争をしなかったらこれほどまで支持率が低下しなかったのになぁ。
今となっては遅いことですよ。
だな....今は、前を見つめよう。
そうですね。
そのほうがいいでしょう。
お前も聞いていたのか。
ああ。良い部分だけをもらうのは難しいね。
そうだな。
伝令!伝令!アレーク王国から合図を確認しました!
いよいよか....
貴族軍は砦の上か....
腰抜けどもが多いな。
そうですね....
アレーク王国でしたか?12万の兵が並ぶと迫力がありますねぇ。
我が軍も負けてないだろう?
短期間鍛え上げてあそこに立たせていることは両軍同じだから今年も大丈夫だろうよ。
そう信じたいものだね。
ああ、そうだな。
私は、持ち場に行ってくるよ。
ああ、生きろよ!
もちろんだよ!可愛い子供が、家で待っているからね。
羨ましいな。
人は守りたいものがあると、とんでもない力を発揮できるって言うしな。
だな、健闘を祈る。
そっちもな!
もちろんだよ!
ー・ー・ー
動きませんね。
そうだな、じゃあ挑発してこい!
ぼ、僕ですか!?
言い出しっぺだろう?
お、皇子なんとか行ってやってくれませんか?
いや、行ってくれないか?
皇子が言うなら仕方がありませんね。
気をつけてな。
わかったよ....はぁ。
流れ弾に当たらんようにな。
恐ろしいことを言わないでくださいよシュバルツ第一皇子様!
ごめんごめん。
じゃあ、行ってまいります。
くれぐれも殺されるな!
もちろんですよ、皇子。
なら良い。行ってくれ!
「はっ!」
....行ったか?
ええ、かけて行きましたよ。
伝令!アルビン帝国が、進軍を開始しましたよ!
あいつは大丈夫か!
大丈夫でした!
私にとって貴重な部下を失わずにすんだよ。
よかったですね。
ああ、君も持ち場を頼んだぞ?
必ずや!
行ってこい!
「はっ!」
ー・ー・ー
盾部隊は一軍二軍三軍の前に行き、矢に注意しながら進軍せよ!
準備完了しました!
進軍!!
うおおおおお!!!
頼んだぞ....
ワイバーン部隊の準備は大丈夫か?
ええ、大丈夫です!
兵がこちらに戻ってきたら投入するんだ!
すでに、そう伝えてあります。
ー・ー・ー
なら良い....歩兵は、ようやく中心地点か....
個人で行動する騎馬隊と違って集団で行動する歩兵は、遅さが出てしまいますよね。
そうであるな。
今のところ順調だが、新兵器はいったいどのようなものなんだろうな?
私に話分かりかねます。
そうか....
意外と大したことなかったりして....
そうであるといいな。
ですね。
ー・ー・ー
アルビン帝国の騎馬隊が中心地点まで来ました!
そうか、ようやくだな!
ようやく....ですか?
知っているか?
知らないな。
そうか....
即座に、「衝撃に備えるように」と全ての兵に伝えよ!
え?
伝えろー!!
「「「「はっ!」」」」
皇子、202作戦ですよね?
そうだ、君は知っているだろう?
ええ、アルビン帝国を恐怖に陥れる作戦ですよね?
ああ、その通りだ。
楽しみです。
結果が早く知りたいな。
そうですね。
ー・ー・ー
第三部隊では〜
ある人の会話
騎馬隊は早いなぁ。
そうだな。
じっとしてていいのかな?
いいんじゃないのか?
あのピーター・ドラッカーが、この部隊の指揮官をやっているから大丈夫だろうよ。
そうかな?
ほら!合図が来たぞ!
構えー!!
まだやらないのか?
まだ待てよ
しかし....
俺だって怖いんだよ!
くっ....
打てぇー!!
うおっ!
おおっ!
第二陣前へ!訓練した通りにしろ!
結構な衝撃があったな。
そうだな....
これがあれば、いけるんじゃないか?
そんな気がするよ
「俺は、人を殺したのか?」
「お前がどいつにあてたかは知らないけど、動かなかったら死んだんじゃね?」
「なんでそんなに....そんなに平然としていられるんだ」
「だって戦争じゃん、抵抗しなきゃ殺されるし」
「でっ、でも俺は人を....」
「こいつダメになりましたー」
「放っておけ!ほら!目の前の敵に集中しろ!」
《ははっ!》
「おい、こっち来い」
「ひっ、ひぃ!」
「こういうのが苦手なのか....」
〈あれは、懲罰室に連れて行かれるかもな....〉
ー・ー・ー
なんか背後から近づいてくる高官がいるぞ?
なんだろう?
大きな衝撃に備えろだって。何が起こるんだ?
さあな、知らないな。
お、おいっ!早く前を見ろよ!
なんだよ....
なんなんだ、あの砂埃は?
おい、次だぞ!
わかった!
[何が起こったんだ?あまり衝撃はなかったな....まあ、だいぶ離れたところだからなぁ。]
構えー!!
....打てぇー!!
だいぶ砂埃が、晴れてきたな。
あ、あそこに、さっきまであった砦がなくなっている。
本当だな....なくなってるな....
いったい何が起こったんだ?
見間違いじゃないよな?
ああ、違うと思うぞ。俺もそう見えているんだから。
アレーク王国はすごいものを開発したんだな。
そうだな。これだって相当凄いのにあの堅牢な砦を崩せるようなものがあったとは....
恐ろしいな。
全くだよ。
続く〜




