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この世界も生きている  作者: 宮ミヤ蝉
第1章 驚異的な適応能力
40/410

第34部分 面会

旧:3,040字 ⇒ 新:1,475字(1,565字 規模縮小)


 しばらく経った後、別れを告げることが出来たのか2人は部屋から出て来る。

「息子はあの後どうなる?」

「普通であれば手続きをして共同墳墓に入ります」

「持って帰られますか?」

「いや、妻が嫌がるだろうから普通の手続きを頼みたい」

「わかりました」

 自分としては血のつながった息子を共同墳墓に入れるようなことはしたくない。だから言って妻や一族の視線もある以上諦めた。


「でも頭の骨が欲しい」

「一体で火葬しますとそれなりに費用が掛かりますよ?」

「構わない、形見として持って帰りたい」

「わかりました、手配しておきます。後日請求書を送ります」

「よろしく頼む」

「月初めに天送りを行いますので夜お越しください」

「わかった」

 一族の墓に入ることはできなくてもせめて自分の手元に置きたいという苦肉の策。通常であれば何体も一気に天送りするところを自分のポケットマネーであれば文句を言われることもないと思ってのことだった。


「次に遺品とその引継ぎをお願いします」

「亡くなった時の所持品は、こちらです」

「少ないな」

「そうですね、身軽に動くために必要最低限なのでしょう」

「それとこれを。よく遺産がある場合があるので確認してみるといいと思います」

「冒険者カード?」

「ワーダン、お前がもらっておくといい」

 少し裏表眺めた後、ワーダンに渡す。一番気にかけていたワーダンが引き継げばショーンが喜ぶと思って。


ー・ー・ー


場所は変わりアレーク王国城、王の執務室。


「失礼しまーす!」

「入れ」

「....陛下、今日はこのような時間を設けていただき感謝します」

「忙しいから前置きはいい」

「「....ははっ!」」

「今日の用件はなんだ」

「軍備の途中経過の報告に参りました!」

 顔を見合わせた後、他国からの来訪があった時のマナーで習う様式に瞬時に変える。


「わざわざすまないね」

「現在、兵に志願してきたものはおよそ10万人が集まっています」

「ほう、それは良い。尽力感謝する」

 毎年睨み合いで終わる戦い、戦死者もこの数年出ていないことから年々お金目当ての兵士も多いが数をそろえるのに苦労しないことは本当に感謝しかないと内心思うのだった。


「銃の製造については1万丁ほどです」

「そうか、ところで給料は正しい金額を払っているであろうな?」

「働き以上であれば満額以上払っております」

「ところで、銃弾はどうなっている?」

「今のところ100万発以上あります」

「そうか、デルリッヒ工房の手際の良さには脱帽だな」

「これからは整備不良、欠陥品の発見に力を注いでくれ」

「「御意」」

 中間報告にあった当初の見込みよりかなり多く製造できたことに笑みを隠せないでいた。デルリッヒ工房らの優秀さを実感させられる王だった。


「報告は以上です。それとデルリッヒ工房の提案で試し撃ちはされますか?」

「いいね、午後からの予定は無いな!」

「はい、そこまで急を要す要件もございません」

「昼食後向かうと伝達頼む。下がっていいぞ」

「「失礼します!」」

 今まで配下が運用訓練する様子を羨望の眼差しで見ていただけあってついに自分も試し撃ちに参加できる日が来たことに思わず飛び上がりそうになるが全身全霊で自制する。


「どう?威厳あった?」

「普段とは別人ですね」

「かわいそう、めっちゃ困惑していた。合わせてくれた部下いい奴」

「え~」

「やっぱいつものほうが良いね」

「威張り散らしてる悪王のよう」

「ひでぇ言いようやな」

「泣いちゃいそう。まぁ来る日に向け頼むぞ」

《はーい!》

 伝達に来てくれた2人が執務室から去った後、王はというと演技を誉めてもらうどころか非難の嵐を前に声と体が縮こまっていたそうだ。


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