第31部分 ダンジョンへ
祝31部分目です!ここまで読んでくださりありがとうございます!これからもよろしくお願いします!
旧:3,467字 ⇒ 新:1,704字 [1,763字減少](2024/06/07) 迷宮崩壊についての説明形式会話文を省略しました。
ダッチらとダンジョンへ向かう約束の日、ハルは待ち合わせ場所にいた。
「お〜い、ハルこっち!」
「ちょっと遅かったから置いて行かれたのかと思ったよ」
「そんなこと、するわけないだろ」
「そうだよね、それと以前言っていたポーション買ってきたよ」
「準備万端だな!」
手を大きく振ってハルに存在を伝える。ハルが買ってきたという回復薬の瓶が高価な気がしたが気にしないことにした。
「その子が、ハルって子か?」
「ああ、階級はまだ低いが俺よりも強い」
「本当に大丈夫か〜?めちゃくちゃ弱そうに見える」
「初めて会って最初に交わす言葉がそれかよ....スルネインちょっとそれはひどいね」
「素直に感想述べただけさ」
見定めるかのようにハルを眺め、ダッチから事前に強いと聞いていたのか期待に満ち溢れた目線はみるみる色あせていく。
「あ〜待って待って。とりあえずハルに自己紹介だけでもやってよ」
「「分かった」」
「俺はスルネインだ。よろしく」
「フリットだ。今日から短い間だけかもしれないけど、よろしくね」
「私はロース・メルタだよろしく頼む」
「こちらこそ、このメンバーに入れてもらいありがとうございます。こちらこそよろしくお願いします」
「じゃあ、時間も限られているんだから、早くダンジョンに向かおう」
「じゃあハルも、行こうか。あの馬車で向うよ」
「あの馬車、乗り物酔いに弱いハルの為に借りたそうよ」
「えっ、ちょっとメルタ!言わない約束だったのに」
「こういう配慮は言わないと分かんないでしょ?」
スルネインとフリットが険悪になる前にダッチが舵をとる。それぞれが挨拶を済ませ、最後に女性が挨拶に加え、ハルは知らないであろうダッチの配慮を教えた。
「そうだったの?ありがとうダッチ!」
「いっ、行くぞ!」
《おう!》
「メルタさん、馬車のこと教えてくれてありがとう」
「ハル、私の名前を言うなら、もうメルダだけでいいぞ」
「先輩なのにいいんです?」
「ダッチよりもできているな。ダッチは初対面から敬語なんてなかったのにね」
「やめてくれよ、俺の悪口を間近で言うのは嫌味としか思えない」
メルタはニヤニヤしながら恥ずかしそうにするダッチを見つめる。そんな様子を眺めていたハルも仲のいいパーティなのだと笑顔で眺めていた。
―・―・―
「ハル、ちょっと前に話した水路が見えてくるよ」
「ああ、最近壊れてしまった水路か」
「私は東側に住んでいるから特に関係はないが、西側に住んでいる貴族さんたちは大変だろうね」
「もっと瓦礫とか散乱していると思ったが意外ときれいになっているな」
「結構な人数でやっているようだしね」
馬車を操りながら、ダッチが指さす先には倒壊した水路橋の痛々しい傷跡がまだ見て取れる。
「最近俺が見に来た時と変わっているから面白い」
「こうやって仕事の進捗を見るのは楽しいよな」
「スルネイン、最近お前家建てた時ほぼ毎日見に行ってたよな」
「ウザがられなかったのか?」
「毎回、何かしら持って行っていたからむしろ喜ばれてたぞ」
「昼休憩だと何か持っていけば嫌がられないのか」
「俺も鍛錬中に来られたらいやだしそれくらいはわきまえている」
スルネインは目を輝かせながら水路橋の工事現場を見えなくなるまで眺めていた。ちょくちょく観察中にフリットに話しかけられ、嫌そうな表情を浮かべていた。
「反対側よりも重厚な壁だね」
「ダンジョンブレイクが起こった時に備えてだね」
「ダンジョンの容量を超えた魔物があふれ出て来るやつですね?」
「そうそう、良く知ってるね」
「証明書すぐ出せるようにね?」
《はーい》
冒険者証明書兼身分証明書を門番にすぐ見せられるように準備して2つ目と3つ目の門も問題なく同じ要領で順調に通過していく。
「テントがいっぱい!」
「冒険者を対象にした商売人らだな」
「帰って来てから見に行くか?」
「ぼったくりも多いから気を付けろよ」
「そうなの?」
「ええ、スルネインは経験豊富だからね」
「そう!騙されたことあるんよ」
「馬車も預けたし行こうか、迷宮へ!」
ハルも以前餞別でもらった鎖帷子を着用し、準備を整える。更には帰って来てからパーティメンバーと出店を見て回る約束もし、満面の笑みでダンジョンへ向かう一行がいた。
「冒険者への道」からサブタイトルを「ダンジョンへ」に変更しました。




