第18部分 パルメキア帝国古代文献〜
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2020年4月2日:Ver.6に改稿途中で〜す!
2020年4月3日:Ver.6に改稿途中。
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「エルクレア、最近なんだがちょっといいか?」
エルクレアさんに親しげに話すオーレックの姿が生活保護ギルドにあった。
書物の確認をしている手を止めて、オーレックに反応する。
「はい、なんでしょうかオーレックさん」
意味深げに、オーレックは話始める。どうやら、助言を求めているようだった。
「パルメキア帝国古代文献が頻繁に置き場所から持ち出されたりしているんだよ」
ここで堂々と話すということはそこまで大切、機密的情報ではないだろうと思っていたエルクレア先生。
だが、オーレックの口から出た言葉によって声をあげてしまうこととなる....
「そっ、それは大変なことじゃないですかっ!」
読めない本、歴史的価値があるとはいえど、読めない本に価値はないと思っていたようだ。
が、エルクレア先生の反応を見て考えを改める必要があると悟るオーレック。
「やっぱりそうだよな」
この人は、パルメキア帝国古代文献のことをなんだと思っているのか?という視線で睨む。
「やっぱりって....」
そうしたら、オーレックも言い分があるようで口を開く。
「あんな古くて読めない本の価値ってわからないんだよな....」
「そうですけど....挿絵を見るからに魔法の貴重な文書なはずなんですよ!」
エルクレア先生の強い主張に気圧されてしまったオーレック。
「おっ、おお....」
一番知りたかったことばかりに身を乗り出して聞いてくるエルクレア先生。
周りにいた先生たちからしたら、さぞかし異質なものだと見られただろうが幸いにも昼食時間であったため2人だけであった。
「犯人はわかるんですか?」
「それ以前に、解読が難しいパルメキア語を読める人がいるのか?」
多くの研究者が、過去の技術を復活させようと努力をしている。しかし、解読が難しいパルメキア語を前にして断念してしまうのだ。
オーレックの主張もよくわかる。
ここで問題となってくるのが、生活保護ギルドで働いている人の中に犯人がいるのだろうか....
原点に戻ったエルクレア先生。
読めないものを持ち出してなんのためになるのだろうか?と、改めて考えている。
「確かに、読むこともできないパルメキア帝国文献をなぜ持ち出したりしているのでしょうか?」
「まさか、読める人がいるわけないよな」
「そんな人がいるわけないじゃないですか....」
著名な考古学者が600年前くらいに、この文献を発見したと記録されていますが、その発見者が解読に挑んだものの結局は解読できずにいたらしいですし....
しかも、その人こそ考古学の神としていまも語り継がれているような人でさえも解読できなかった代物を読める人がいたら奇跡に等しいだろう。
「悲しいことだな....」
もしも読めたらどれほどの恩恵があるのだろうか?そう考えてしまうオーレックがいた。
「そうですね....」
どんなことが記されているのかが読めたらどんなに良いのだろうか?思いをはべるエルクレア先生。
そんな歴史的価値のあるものを持ち出しているのだ。これはしかるべき罰を受ける必要があるだろう。
「オーレックさん犯人を捕まえてくださいよ!」
オーレックに強く言うエルクレア先生。
「わっ、わかったよ....でも、こちらも忙しい。だから、冒険者の隠密が得意な人に頼むことになるけどいいな?」
[しかし、いったい誰なんだ?]
「そうですね....オーレックさんは忙しいですしね。犯人は一体誰なんでしょうか?」
オーレックさんが、忙しいことを十分理解しているエルクレア先生。
「今日、君を呼んだのは相談したかったからだ」
部下の者にも、ちゃんと相談してくれていることに改めて信頼をするエルクレア。
「全然構いませんよ。今回ここにいれてよかったですよ」
迷惑に思われているかと思ったが、軽く返事をされたことでそう思っていないことが確かめられたオーレック。先ほどよりも、ホッとしているようだ。
「そう言ってもらえるありがたいよ」
今週のことを振り返るエルクレア。忘れられないことがあるようで話してくれる。
「構いませんよ。ちょっと今週の授業は驚いたことがありましたけれどね」
そのことに興味を示すような言い方をするオーレック。
「何かあったのかね?」
オーレックが、興味を持ってくれたことで話し始めるエルクレアが執務室で見られた...。
「それがですね....」
ー・ー・ー
「すまない、僕は君と違って冒険者では前衛をやっていたから魔法についていてほぼ無知なんだ....」
わからないのなら、教師でもある自分が教えてあげようかと考えたのだろう。
「よければ私が教えましょうか?」
提案を断るオーレック。
「努力することが苦手だから遠慮させてもらうよ。」
予想していたようだが、断られること胃はやはり残念がるのが決まりだろう。
「そうですかぁ....残念です」
「今回の件は、他の部下にも相談しようと思ったんだけど、いま王都にいるんだよね....」
自分の思いをすぐに述べるエルクレア。
「王都にまた行ってみたいです」
「何か面倒ごとが起こったらしいんだよその会議に集められたらしいんだ」
「うわぁ〜大変そうですね」自分は、絶対にそんな役割をするなんてごめんだとばかりに少し後退りをする。
「俺が、下っ端だった頃が懐かしいなって思うけどね。あの頃は忙しかったよ....」
そう言って、過去に想いを巡らせる。
「その面倒ごととは?」
「やっぱり知りたくなるか?」
「気になりますね....」
教えてほしいと言わんばかりの言い方で言う。
「できれば、これはあまり公言したくないが君は信頼できるからここだけの話にしてほしい」
[まぁ、そこまで重要機密じゃないからな。]
「わかりました」
[一体どんな面倒ごとなんでしょうか?]
「近いうちに、アレーク王国【過激派】が戦線布告を行うかもしれないんだ....」
*人物紹介1にこの王国を納めている王についてが載っています。
「アルビン帝国とは終戦条約を結んだのではないんでしたっけ?あっ、いや、したんですよね?」
上司にタメ口を使ってしまい、慌てて訂正するエルクレア。
そんなことで気にしないオーレックは話を続ける。
「そうなんだが、軍部の動き、鉱山の稼働率、また人員が国境付近の大都市である、 ナルシャヘルに集められているそうなんだ」
「戦争に向けて動いている様子ですね」
「あと、アレーク王国に派遣されてい我が国の諜報員がものすごい勢いで駆逐されていて、こちらも、ちょっと焦っているそうなんだ」
「でも、アルビン帝国とアレーク王国では軍部の大きさや社会的地位の違いがあるのではないんですか?」
「それがアルビン帝国の有利なところだったのだが....これを見て欲しい」
そう言って、王都から送られてきた資料をエルクレアに見せる。
オーレックから渡された資料を見るや否や口を開く。
「....ほとんど差がないじゃないですか!」
エルクレアの発言に付け足しを加える。
「そうなんだ、いつのまにか急速な軍拡が行われていたらしい」
諜報員が少なくなっていたために気がつくのかだいぶ遅れてしまったそうだ。
悲しいことに、この報告をしてくれた諜報員からはそれ以来連絡がないらしい....多分処刑されただろう。
エルクレア一旦冷静になり、考えた。そしたら、一つの疑問が脳内で浮かび上がる。
「そうなんですか....でも、このようなことをするためのお金をどこから捻出しているのでしょうか?」
「最悪なことに極東のハルベルツ王国、アレーク王国が軍事同盟を一時的だけらしいが結んだらしいんだ」
「あの広大な2カ国が軍事同盟を結んでしまったら....アルビン帝国は勝ち目がないと言ってもいいほどじゃありませんか....」
「そうなんだよ....」エルクエアの発言に同意を示すオーレック。
「それで、アルビン帝国を支援するか話し合っているのですか?」
「そうなるね」エルクレアの情報処理の速さに感服したように言う。
「女王様は、どのような判断を下すんでしょうね?」
「会議が長引いている理由はな、『今回のぶつかった場合にアレーク王国が開発した新型の武器がある』らしいんだ」
先程とは雰囲気が変わる。
「新型の武器....ですか」
オーレックも重々しく発言をする。
「そうだ....」
「いったいどのようなものなんでしょうね」
「そうだな....おっと、無駄話が長引いてしまったな」
「構いませんよ、私も興味深い話が聞けて良かったですよ」
「それは良かった。今日はありがとう。パルメキア帝国古代文献の件は何か進展し次第君に報告したほうがいいかな?」
「そうですね....できればそうして欲しいです。犯人が誰なのかが知りたいのでね」
「分かったよ。なるべく忘れないようにしておくよ」
「ありがとうございます」エルクレアは、感謝を述べる。
ー・ー・ー・ー
〜3日後〜
「君を呼んだのはなぜだかわかるかい?」
「私は、あまり心当たりはありませんね....」
全く無関係だと言わんばかりに知らん顔をする人物。
「そうか....だったら、パルメキア帝国の文献のことって言ったらいい、か?」
「そっ、それがどうかしたんですか?」
[気づかれたか?しかし、気がつくのが早いな....]
「そんなに慌てる必要はないよ」
エルクレアも目の前に座っている人物から情報を聞き出すために重ね重ね言う。
「えっ?」エルクレアの思いがけない発言で少し調子抜けた声が出てしまう。
「何か隠していることはないかな?知っていることがあるなら、早いうちに告白したほうがいいんじゃないかな?」
「....」
「追放とかしないからさ....」
「すみません....」
「やっぱりですか....図書室を管理している人で一番偉い人は貴方ですからね。ちょっと疑ってたんですよ」
「エッ、エルクレア先生?どうしてここに来ているのですか?」
「生活保護ギルドに保管してあるパルメキア帝国古代文献は挿絵を見る限り、魔法書じゃないかと推測されているんだよ。まあ、レアニダースは司書だからこのことは知っているだろ?」
「はぁ....そのことは知っていますよ」
「まあそうだよね。そこで、生活保護ギルドで魔法科を務めているエルクレア先生に来てもらったんだよ」
「そうですか....」
「あなたは、司書だから、あの本は、とても貴重な資料であると知っていますよね?」
「はい。貴重な文献であることは存知していますよ」
「だったらっ!どうして持ち出したりしたんですか!もし持ち出したことによって、汚れてしまったり、破れてしまったりしたらあなたはどうするんですか!取り返しのつかないんですよ!」
「読めない本を持ち出してどうしているんだい?」
「そっ、それは....」
「何か言えない理由でもあるのか?」
「なんでなんですか!」
観念したとばかりに叫ぶ。
「あああぁぁぁっ!」
「ちょっ、ちょっとっ!」
急に叫ばれて気でも違ってしまったかと勘違いしたエルクレアは慌てる。
「私が本当に悪かったです....でも、今から話すことはあなたたちにとっても良いことだと思いますよ....どうですか?このことを不問にすることが条件ですがね」
「うむむ....エルクレアどうしたらいいと思う?」助けを求めるオーレックだが、望みは叶わなかった。
「ここの生活保護ギルドの長であるオーレックさんが決めたらいいことですよ。私は知りません」
叫ばれたこともあって動揺しているエルクレアは、オーレックに丸投げする。
「オーレックさんどうしますか?」
勝ったとばかりに自分の主張を強める人物。
「わかった。その取引に応じよう」悔しそうな顔で条件を飲むことを、目の前に座っている人物にオーレックは伝える。




