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黒の悪魔  作者: 結城 クロ
第1章・始まり
2/4

アルグとソフィ

さて、二話目連続投稿!

『ジ、ジジ、ジジジ。対象を確認しました。対象の現在位置を把握。無帰の森の中心部に存在を確認。現在の画像を撮影し、放映しますか?マイ・マスター』


感情を感じさせない機械的な声が言う。その言葉に答えたのは豪華なソファに座る二人の男女だった。


「ボス、あんなところにいたのかよ。気づかないわけだぜ。さて、時間も迫ってきてるし、もう行くか?ソフィさん?」


と言葉を放ったのは、首元までの赤い髪に、赤色のローブを羽織った20代の青年だった。


「えぇ、そうね。そろそろボスがいないと纏まらなくなってきてるわ。私たちだけで纏めるのは無理ね。じゃあ、もう出発しましょうか、アルグ。ゼロワン、もういいわよ、下がって。」


とソフィと呼ばれた10代後半の少女は答える。

ソフィは、腰まで伸びている青い髪に、青いローブと、黒縁のメガネを掛けたかなりの美少女である。ゼロワンと呼ばれた機械はウィーンと完全に機械の音を出しながら、部屋の角へ向かう。アルグとソフィ。その二人は、自らの横におい置いた特殊なカバンを腰にぶら下げる。そして、二人が泊まっている宿屋『精霊の休み場』の二階の奥の部屋から、一階へと下がる階段を早歩きで降りていく。宿屋の一階の酒場のカウンターにいる10代前半くらいの少女が二人を見て、タタタッと小走りで近づいて着た。アルグは嫌そうに顔をしかめて、ソフィは嬉しそうに走ってくる少女を抱きしめ、少女の頭を撫でる。


「あぁー、ミアちゃんは今日も可愛いねぇー!今日もお母さんたちのお手伝い?」


ミアと呼ばれた少女は頭を撫でられて、気持ち良さそうに目を細めながら、「うんっ」と力強く頷いた。

ソフィもそんな少女をまるで可愛い妹を見るかのような目線を向ける。そんなソフィとミアを見ている、酒場のお客さんたちも、その光景を見て和んでいる。これが、宿屋『精霊の休み場』の日常である。


「ソフィお姉ちゃんとアルグお兄ちゃんはお出かけ?」


ミアは二人に問いかける。その問いにソフィは


「うん、そうだよ!、頑張ってくるから、待っててね!」


と答える。アルグはそんなソフィとミアを見て、「けっ」と心の中で舌打ちをする。


「おいソフィ。早くいくぞ。ボスがあそこから動いたら、また最初からやり直しだ。」


アルグが言うと、ソフィも「そうだね」と納得して、ミアを抱きしめていた手を離す。ミアは名残惜しそうにする。そんなミアを見てソフィは、


「ごめんね、すぐ帰ってくるからね!」


と元気そうに言う。これもミアを元気付ける為だろう。ミアに効果あってか、ミアは先ほどまでの表情が嘘のように、キラキラした表情で「うん、またねっ!帰ってくるのは約束だよ!」とソフィに言いながら手を大きく振る。ソフィも小さく手を振り返し、「またねー」と答える。そしてソフィは前を向き直し、


「吉田、いくよアルグ!レッツゴー!」


とハイテンションで言う。アルグはソフィに向かって


「早くいくぞ」


と言う。ソフィは「むー」と頰を膨らませながら、


「もう、ノリ悪いなーアルグは。」


とアルグに言う。アルグは気にしていないのか、無視して、歩き続ける。ソフィもアルグの後についていく。今、ソフィとアルグがいる場所は無帰の森からは50万キロ以上離れた最果ての地『サラン』だ。ソフィとアルグは遠く離れた所にいるボスを目指して今日も旅を続ける。サランにある唯一の街『サーラン』を出てすぐにあるのは、大きな草原だった。それだけなら

まぁいいだろう。しかし、それだけではない。草原には魔物、と呼ばれる怪物がいる。主に『E』、『D』、『C』、『B』、『A』、『S』、『天災』の七ランクに分かれている。天災級は現在、確認されている中では魔王と呼ばれる存在のみだ。そしてその魔物たちを殺して、報酬を得ているのが冒険者だ。冒険者は15歳以上になり、成人した者のみがなれる職業である。冒険者になるには、冒険者ギルドというものに加入しなければならない。さらに冒険者もランクに分かれている。ランクによって受けられるクエストも変わっていく。ランクが高いほど強い魔物の戦い、ランクが低いほど弱い魔物と戦う。冒険者のランクはほぼ魔物と同じで、『E』、『D』、『C』、『B』、『A』、『S』、『勇者』の七ランクである。魔物のランクと違うのは、最高ランクが天災か、勇者か、のみだ。そして草原を歩いているアルグとソフィの前に魔物が現れた。魔物の名前は『ゴブリン』下から二番目に弱いとされている種族である。しかし、それでも冒険者駆け出しには危険な相手であり、駆け出しのほとんどがレベルが上がるまで最弱種族の『スライム』と戦っていた。そんなゴブリンの前で


「久しぶりに見たな、ゴブリン」


「そうね、ボスの情報が来るまで、ずっとサーランに居たものね。」


アルグとソフィは気ままに会話していた。アルグはゴブリンに向けて指を指して言う。


「なぁ、俺たちの腕が鈍ってないか確認しようぜ」


とアルグは言う。普通の駆け出し冒険者ならば、すぐ逃げているだろう。そんな時に腕が鈍ってないか。冒険者が見たら目を見開くだろう。アルグとソフィの実力が見える者たち以外は。そして、アルグとソフィの一年半ぶりの戦闘が始まった。












ふわぁ、眠い。しかしだ、もう一つ連続投稿をするんだ!してみせるんzZZZ

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