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黒の悪魔  作者: 結城 クロ
第1章・始まり
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無帰の森の悪魔

処女作なので頑張ります!

「貴様は何者だ、答えろ!」


騎士の男は、目の前にいる黒のコートで身を包んだ男に言う。騎士の男は全身を超銀〈ミスリル〉の鎧で包んでいて、右手には金色の柄が目立つ片手剣を持っており、明らかにお金持ちの雰囲気を醸し出していた。騎士の男は、手に持っている片手剣を黒コートの男の首元に押し当てる。少しでも動けば切るぞ、と言うことを行動で示していた。黒コートの男は降参とばかりに、両手を上へ上がる。騎士の男は、黒コートの降参のサインを見て、再び問いかける。


「さぁ、答えろ。貴様は何者だ!」


黒コートの男は顔を俯かせる。そして手をかぶっているフードにかける。騎士は警戒を緩めない。それで優秀かどうかが分かる。新入りや、適当にやっている者ならば、剣を戻して仕事完了とばかりに捕まえて街に帰るだろう。そして、黒コートの男はフードを取った。黒コートの顔は整っていた。俗に言うイケメンだ。騎士の男はその顔を見た後に、再び問う


「さて、顔は分かった。名前はなんだ!どこの者だ」


黒コートの男は表情を変えずに答える。


「俺は、黒組織〈ブラック〉のボスだ。」


騎士の男は口をあんぐりと開け、固まる。それはそうだ。黒組織といえば、最近 有名になっている、闇組織の一つ。危険人物帳〈ブラック・リスト〉に乗っている組織の一つ。危険度順位は最近、出現したばかりなのに一位である。しかし、もっと不思議なのは、


「貴様、なぜそのことを俺にバラした?貴様に利はないはずだが。」


騎士の男は黒コートの男に言う。黒コートの男の首元に当てている剣に先程よりも力が入った気がする。力が入りすぎて、黒コートの男の首元に小さい切り傷ができていた。黒コートの男はそんなことを気にしないで、騎士の男の言葉に返答する。


「なぜ?、簡単だ」


黒コートの男は一度、言葉を区切る。そして黒コートの男の表情は変わった。目は細まり、口元は不気味なほどに半月を描いていた。騎士の男はその変わりように驚く。しかし、黒コートの男はそんなこと知ったもんじゃないとばかりに、口を開く。


「秘密を知った君を殺せて、俺の顔を報告されずに済む。ふふ、いいじゃないか!。はは、話はここまでにしよう。もう我慢できないや。早く、早く君を殺させてくれよぉ。君は、俺を心から楽しませてくれるぅー?」


もはや、先ほどまでの寡黙で大人しい黒コートの男の面影はない。ただの殺人鬼だ。黒コートの男は騎士の男に向けてものすごい速度で走る。黒コートの男はいつのまにか、右手に握り持っている漆黒の片手剣を騎士の男に向けて振りかぶる。その速度と剣に騎士の男には驚いてる暇もない。剣を縦にして、黒コートの男の剣を防ぐ。剣と剣がぶつかり合い、キンッと言う甲高い音が響く。しかし、騎士の男は剣による防御が完璧ではなく、黒コートの男の持つ漆黒の片手剣によって剣先を真っ二つにされる。騎士の男は呆然とする。そして真っ二つにされた剣と、黒コートの男を順番に見る。そして騎士の男は自暴自棄になる。


「あぁぁーーー!!」


と叫び声をあげながら、岸の男は黒コートの男に向かって単なる突進をするために突っ込む。姿勢を低くして、なるべく急所に。騎士の男による自暴自棄の突進を黒コートの男はわざと受ける。ザザッと言う音とともに、黒コートの男は少し後ろは押される。しかし黒コートの男に外傷はなく、ただ単に押されただけのようだった。黒コートの男は、はぁ、とため息をつく。


「はぁ、弱い。つまらない。嗚呼、つまらない。もういい。お前と戦っても楽しくない。他のやつを探す。」


黒コートの男はつまらなそうに言う。そして、未だに突進を続けている騎士の男の背に剣先を当てる。そしてそのまま。グサッ。そんな簡単で、それでいて残虐な音とともに、騎士の男の背には黒コートの男の漆黒の剣が突き刺さっていた。


「ゴファッ」


と奇怪な声をあげながら吐血する騎士の男からは、黒コートの男を掴む手から、だんだんと力が抜けていった。そして掴む力が完全に抜けた頃、騎士の男はそのまま、地面へと倒れ伏した。未だに剣が刺さっている背からは血が大量に流れており、騎士の男はピクリとも動かない。完全に死んだようだ。黒コートの男は、騎士の男の背から漆黒の剣を抜き取る。漆黒の剣の先は騎士の男の血で濡れていた。その血を見ながら黒コートの男は、口元を不機嫌そうに歪ませた。


「俺の剣が、こんなつまらない奴の血に濡れているなんて嫌だ。」


と言って、ズボンのポケットから出したタオルで剣先の血を拭きだした。剣先についていた地を拭き終わると、血を拭いたタオルをギュッと丸め込み、既に事切れている騎士の男の顔へと投げつける。それが当たり前であるかのように。そして黒コートの男は騎士の男の事など、もう忘れているかのように、騎士の男に背を向けて、ゆっくりと歩き出す。


「嗚呼、嗚呼!、俺を心から楽しませてくれる奴はいないのか!ハハッ、心から楽しませてくれる奴と出会った俺は、一体どんな表情をするのかなぁー。さぁて、新しい客が来るまで、また寝るか。」


そう言って歩いている黒コートの男の表情は何を考えているかもわからない程に、酷く歪んでいた。




3日後、この現場に来た冒険者は顔を真っ青にしながら街へ戻り、冒険者ギルドへ伝えた。


「あの森には…………悪魔がいる!」


END







投稿速度については、できるだけ 毎日投稿にしたいのですが、仕事の合間に書いているので厳しいかもです。我が処女作を見るがいいっ!!(笑)

ではまた次の話で会いましょう!

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