影の正体
飛んでるような影さん、確かこっちの方に行った気がする、、、
目印の赤い時計塔まで、とりあえず飛んできたけど
「この時計塔の向こう側をこっちに飛んでった、、よね?」
ちらっと見えただけだったから、それ以上どう探せばいいか
わかんなくって、うろうろ飛び回るくらいしか
できることがなくなっちゃったよ〜。(え〜ん)
あきらめて他のところ回ろうかな?
半分あきらめかけてたところで、いきなりだよ
キラッ☆
「まぶしぃ!」
何か光った?
眩しさに思わず目を閉じたけど、目がもどったかな?
ってくらいでもう一回おそるおそる開けてみる。
キラッ☆キラッ☆キラッ☆
合図を送ってくれてるようにも感じるけど、眩しすぎるよ!
「わ、わかったから、ちょっと、そのキラキラやめて〜!!」
目を覆いながら、光が来たと思った方へ手をひらひらさせる。
わかってくれたみたい(ほっ)、光を止めてくれた。
でも、、、
「目、目がぁ〜」
光のせいで残像が痛いくらいに残っちゃったよ。
目をつむって残像が消えるの待ってから、ようやく確認できた。
多分、光は学校みたいに見える建物の方からみたい。
ゆっくり飛んでいくと、視力もやっと戻ってきた。
そこの屋上では望遠鏡を構えた猫が私に向かって手を振ってたの。
怖い感じはしなかったから、そのまま近づいて屋上に着地する。
猫ちゃんは2本足で(!)小走りに私に近づいてきた。
「にゃぁ、にゃぁ、にゃにゃぁみゃ?」
なんか一生けんめい話しかけてきてくれてるみたいだけど、
ごめん、猫語はわからにゃいよ?
すると、猫ちゃんは首をかしげてから何か納得したような顔
(何かそんな気がしたんだもん)
をしたあと、首輪のようなものをいじり始めたの。
「わん、わわわん、わんばうう?」
こ、今度は犬語?ごめん、そっちもわからないわん。
通じないのがわかったみたいで、もう一回首輪をいじる猫ちゃん。
「これで、どうでしょう。言ってること、わかります?」
すごい、日本語だぁ
「えっと、はい。それならわかります。えっと、初めまして?」
「あぁ、よかった。はい、初めまして、僕はニャンパネルラです、
えっと、迎えに来てくれた人じゃない、みたいですよね?」
「迎えに?違うと思うけど。私は真奈って言うの。
ここで人に会うの初めてでよくわかってないんだけど、
よろしく?で、いいのかな?」
「この言葉で話すってことは、外の世界の人なのかな?
でも、すごい上手に飛んでたね。」
「外の世界?私はここは私の夢の中だと思ってた。。。」
「僕も話に聞いたことしかないんだけど、たまにそういう人が
いるみたい。本当だったんだ。」
「そうなんだ?お迎えを待ってたんだったら、
期待させちゃってごめんね?
でも、私もわかんなくて、、、
教会の上から見てたら、ここで初めて私以外で動いてるものを
見つけたから、来てみたの。あれ、ニャン、、、
ニャン、パネラ君?だったんだよね?」
「ニャンパネルラは言いにくいよね、ニャンでいいよ、
友達はみんなそう呼ぶから。
お迎えは、待ってたんだけど、もしかしたら何とかなるかも。
マナさん、でいいかな? 手伝ってもらえる?」
「手伝う? 私にできることならいいけど、何するの?」
「あの、雲の上に見える、かな?庵に行くんだ」
「いおり?海の上の雲の家のこと?」
「うん」
突然、雲の上に行くことになりました。
2話目です。読んでいただければ幸いです。まだまだ、続くので気長に書いていきたいです。
ここのシステムにまだなれていないので、何かお気づきの点など
ございましたら、ご教示いただけると非常に助かります。