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格パラ  作者: 福島崇史
148/169

ゴング直前

福井崇 引退試合特別ルール

・赤、青、各コーナーの選手は持ちポイント5ポイントを持って 3分 5ラウンド インターバル1分の試合に挑む。


・打撃によるダウン、関節技によるロープエスケープによって持ちポイントは減算され、ポイントが0となった場合はテクニカルノックアウト負けとなる。


・各ラウンド毎に奪取したポイントの差で優劣をつけ、最終ラウンド迄決着がつかなかった場合、獲得ラウンドの多い選手を判定勝ちとする。

またその際にポイント差が無い場合、エクストララウンドとして時間無制限の延長ラウンドを行う。

尚、このラウンドは先にポイントを奪った者が勝者となる、サドンデスルールで行うものとする。


・故意でないと思われる反則や、消極的な行動に対しては、レフリーの判断でイエローカードを呈示する場合があり、イエローカードを2度呈示された場合はポイントを1つロストする。

また故意の反則や、常識的に悪質と見られる行為にはレッドカードが呈示され、その場合呈示された選手は即反則負けとなる。


・仮に試合中、どちらかの選手がなんらかの怪我を負った場合、試合を中断しリングドクターの判断を仰ぐ。

リングドクターが続行不可の判断を下した場合は、怪我を負った側のテクニカルノックアウト負けとなる。

但しそれが故意ではない反則行為によるものだった場合は、協議の末に無効試合となる場合もある。

もし故意の反則、悪質な行為が原因だった場合は前述の通り、その行為を行った選手を反則負けとする。


・反則については以下の通りとする。

目突き、引っ掻き、噛みつき等のスポーツマンにあるまじき行為。


手足を3点以上リングについている(四つ這いも含む)相手への打撃。


寝技状態での打撃。


後頭部や金的への打撃。


テイクダウンを防ぐ為にロープを掴む行為。


レフリーの制止を無視しての攻撃、またラウンド終了後の攻撃。


その他にも問題があった場合、レフリーならびに本部の判断でその都度対処するものとする。


・これら以外の攻撃は有効とし、打撃による10カウントアウト、寝技によるタップアウト、ポイント差による判定にて勝敗を決するものとする。



「しかしアイツ、、、あそこまでするかね、、、」

コーナーに戻った崇が呆れ顔を新木に向けた。

「なんや、、、もう正体バレてもうたんかいな、、、」

新木はいかにも「つまんない」といった(てい)でこめかみを掻いている。

「朝、足を引き摺ってた大作、その事を訊いた時の優ちゃんの反応、、、兄弟の一番ええ席で見るんは俺やないって台詞、更には先に入場してまで本部席を確認してみたらアイツの姿が見えない、、、と、きたら流石に判るわ、フラグ立ち過ぎやもの」


「なるほどね、、、悔しいけど一番ええ席はセコンドや無い、、、対戦相手になる事こそ特等席やからな、つい洩れてしもた言葉やってんけど、、、そっかバレてたかぁ」

下手打ったとばかりに新木が頭を掻きむしる。


「でも当日まで隠し通した事は凄いと思うで。皆んな知ってたんやろ?よう黙ってたな、、、俺やったら喋ってまいそうやわ。まぁそんだけグングニルの連中は口が堅いって事やな、やっぱ信用出来るっちゅうこっちゃな」


「隠し事しとったのにか?」


「、、、それもそうやな」

ルール説明の間、こんな会話で笑い合う2人、とても試合直前とは思えない空気である。

しかしその頃、対角線上の覆面男もまた、同じ様な空気でセコンドとの会話を楽しんでいた。


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