ロシア その2 娼婦襲来
ホテルにチェックインしたのは夜の9時頃やってんけど、白夜で明るいもんやから感覚狂ってなぁ、、、
疲れてるはずやのに、全然眠くならんかったんよ。
んで部屋に備え付けのルームバーで1人チビチビと飲み始めたらさ、、、え?うん、、未成年やったけど、そこはスルーしてぇな、、、ハハハ、、
で!飲み始めたら直ぐにインターホンが鳴ってな、誰やろ思いながらもドアを開けたら女性が3人立ってるの。
それもスーパーモデルみたいな超美人ばっかり!
唖然として立ち尽くしてたら、ニコニコしながら色々言ってくるんやけど、当然何を言ってるんか解らへん、、、
それでも理解しようと耳を傾けてたら
「3万円」てのと「SEX」「ONE NIGHT」って単語が拾えた訳
あぁ、そういう事か、、、と。
つまり1晩3万で私達を買えって事やね。
当然断ったよ!え?何でって、俺、女性を金で買うのが嫌でさ。好きでも無い女を抱くのに高い金を出すくらいなら、その金を好きな女の為に使いたいのよ。
ん?無いよ、1回も無い。
この歳なってアレやけど「風俗童貞」やで俺。
あっ!ごめんっ!未成年が居るん忘れとったわっ!!
藤井ちゃん、、ちょっと耳塞いどってくれん?
ああそうね、、、もう遅いわな、、すいません、、、
いや、何が言いたいかってぇと、着いて直ぐ娼婦が来るって不自然やと思わへん?
だってその部屋の客が男だけとは限らん訳やん?
それやのにピンポイントでやって来た、、、
そのカラクリは次の日ゴッチに聞いて判ったんやけどな。
そのホテルはロビーのフロントとは別に、各階のフロアに小さいフロントがあってさ、フロントって言っても小さい机におばさんが1人座ってるだけやねんけどな。
チェックインやチェックアウトはロビーのフロントでしか出来んのやけど、外出時に鍵を預けるのはそのおばさんに渡せばOKってシステムでな。
俺は勝手に「鍵おばさん」って名付けてたんやけど、こいつが曲者やってん!
実は鍵おばさん、ロシアンマフィアや売春組織と繋がっててな、どこどこの部屋は男だけの客やって教える事で、娼婦達から手数料貰ってたんよ。
お陰で3日間、毎晩押し掛けられてええ迷惑やったわ、、、
あぁ、話が格闘技と全く関係ない方向行っとるな、脱線してごめんごめんっ!
あっ藤井ちゃん、もう耳塞がんでええでっ!
で、2日目、、とりあえず服を買いに街に出る事にしたんよ。いや、それがさぁ俺の勝手な思い込みやってんけど、ロシアは年中極寒の地やと思っててん、、、
せやから防寒系の服ばっかり持って行ってたんやけど、8月って向こうも普通に暑くてや、皆Tシャツで過ごしてるんよ。さっきも言うたけど、ネットなんか無い時代やからさ、ニュースで見る分厚いコートと、あの毛皮の帽子ってイメージが強かったもんでな。
だからTシャツ買わざるを得んで街に出たって訳や。
んでゴッチに連れられて街中を走る路面電車乗ったり、あちこち行ってさ。観光ついでに赤の広場にも行ったんよ。そしたらそこに大きい百貨店みたいのがあってさ、そこで無事にTシャツをゲットしたって訳。
でもそん時に思った事があってな、、、
当時のニュースではロシアはまだ国勢が落ち着かず、あらゆる物資が不足してて、国民は飢えに喘いでるみたいな事を報道してたんよ。
でも実際は全くそんな事無くてな、食料、衣料品、日用品、、、充分に揃ってたんよ。
確かに貧富の差があって、一部の国民は苦しい生活してたみたいやけど、それはどこの国でもそうやん?
なんか悪い部分だけを切り取って、情報操作してるみたいでさ、、、マスコミなんて信用出来んもんやなって思ったわ。
あっ!またどうでもええ話なってもうたなっ!
でもどうせやから格闘技以外の話も聞かせたくてな、悪いけどもう暫くオッサンの思い出話に付き合ってくれなハハハ