エクストリーム・ボム
敵陣のコーナーに捕らえられ二人掛りの攻撃でかなり痛めつけられた。
このまま終わるわけにはいかない。
ショートレンジの膝で正面の敵をひるませ、背後の敵にはエルボーをお見舞いして何とかコーナーから脱出した。
自軍のコーナーはまだ遠いがそちらに向かって進む。
背後からヘッドロックに捕らえられ動きを止められた。
ここはバックドロップで切り返す。
はずが、後方へ投げることなく、相手の体が水平に浮いたところでこちらが体を捻り、片膝をついた。
後は重力が奴の背骨に俺の膝を食い込ませてくれる。
いつか金髪の紫パンツ野郎に喰らった技だ。
また体が勝手に動きやがった。
初めて喰らう技に相手も受身が取りきれない。
悶絶していやがる隙にケビンと交代だ。
ここからはケビンの見せ場だ。
まずはコーナーにいる敵をフォアアームで場外に落とし、ダウンしている敵を引きずり起こしてエルボー攻撃。
ロープに飛ばして帰ってくるところにビッグ・ブート。
動きの止まった相手の頭を跨いで挟み込み見栄を切る。
パワーボムにいく体勢で高く相手を担ぎ上げ、両肩に相手の膝を乗せたまま回り始めた。
回転速度を上げつつ相手の体を起こしていく。
相手の体が起き上がったところで、自ら前に倒れ込む。
ケビンオリジナルのエクストリーム・ボムだ。
助けに入ってくるパートナーには俺からのプレゼント。
トップロープからスワンダイブ式のカミカゼ・アタックだ。
完全決着。
すっきりした勝ち方にも程がある。
しかし特番前に勝っちまうと、本番で負けるという伝説が・・・
まあTV中継無いハウスショーだし深く考えずにおこう。