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分裂

 売り出し中のプロレスラーは試合に出かけた。

残された者達は重苦しい空気の中で時間を過ごすことを強いられる。


 一人に戻った俺とケビンは一息つける感じだが、残りのメンバーにとっちゃいい気はしないだろう。

それでもどちらが本物だともめることも無く、ことのほか冷静に皆この現象を分析しようとしている。


 とは言うものの、目の前にいるといい気はしないが、存在を知っていながら分かれてしまうのも気持ちの良いものではない。

自分自身がもう一人いるにもかかわらず、そうつが何処で何をしているか分からないってのは嫌なもんだ。


 何時何処で分裂してしまったのか。

何故マックス達には俺達が同一人物に見えなかったのだろう。

この先ジョンやステラやマックス達も分裂するのだろうか。

親兄弟まで増えたら嫌だなあ。

税金はどっちが払うんだ。

疑問だらけだが答の予測もつかない。


 そんな時ステラの一言に凍りついた。

「あんた達、もうこれ以上増えないどくれよ。」


 確かにそうだ。

二人になったものが三人にならない理由は無いぞ。

それぞれが分裂したら四人になっちまう。

八人、十六人・・・

ぞっとする。


 明日の朝、眼が覚めたら元に戻っていてくれないだろうか。

何とか元に戻す方法を見つけなければ。


 それ以前に、これからこのメンバーでプロレス観戦に行って大丈夫なんだろうか。

マックス達が気づかなかったように、誰も俺達のことに気を留めなければ良いのだが。

しかし念のために二班に分かれて出発することにした。

試合後はまたこの店で合流だ。

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