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両手は腰。脚は肩幅。

 ジェリーとビリーがもう一組の俺達と一緒に店に戻ってきた。

余計な連中までくっついて来やがったと思っていたのだが、奴等のおかげでまたひとつおかしな事実が判明した。

 

 俺たち二組はそれぞれ互いにもう一組の自分達を認識している。

ジョンやステラもドッキリカメラを疑いつつも、いつもの客が二組になってしまったことを認識している。


 ところが招かれざる客のマックス達はプロレスラーのタカ・フジとケビン・ムーアは認識していて、サインをよこせだの腕相撲しようだの面倒臭いことこの上ないが、後から来たもう一人の俺達のことはただの一般人と思っている。

同じ人間が二組で十八人も雁首揃えているのに、似ていると言う感覚すらないようだ。


 少しだけファンサービスしてちょっと打ち合わせだとか何とか言って、マックス達には表に出てもらうことにした。

五十台くらいいると思っていた連中の仲間は、そんなもんじゃなくていまだに次々押し寄せてくる。

到底店に入りきれないから、駐車場で一休みして次の目的地に向かってもらおう。

マックスはじめ有志一同は、今夜のハウスショーに来てくれるらしい。

そこでサービスするからってことで、ここは引き取ってくれた。


 やっと落ち着いて話が出来る。

何から話そうかと思った時に、今度はステラの咳払いが聞こえた。

両手は腰。脚は肩幅。お腹を凹め、胸を突き出してこちらを見下ろしている。

ヤバイ時のポーズだ。


 と思ったときには既に遅く、ステラの口撃が始まった。

ジョンはそそくさと厨房に消えた。流石に逃げ足が速い。


 有無を言わせぬ口調で自分を騙して楽しんでいる俺達に向かって説教が続く。

俺達にあんたを騙そうなんて度胸の持ち主がいるわけがないぞ。

ちょっとだけでいいから俺達が話し合いするの静かに聞いててくれ。

物凄い努力と時間を労費して、やっと九対九で話が始まった。

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