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ギミック

 タイタンとビューエルの後を追うポンコツワゴンの中で、ここまでの本来あるべきストーリーと俺がやらかしてしまった彼らにとって想定外の出来事について詳しく話を聞けた。

本当なら墓穴に埋められた俺をケビンが助けに来ることになっていたらしい。

ケビンは若手の有望株で、団体トップのタトゥーと赤鬼のコンビに挑んでいくストーリーが進行中だそうだ。

 

 一緒にプロレス見学してた頃はインディー指向の野郎だと思っていたが、メジャー団体で成功を掴みかけているようだからめでたい話だ。

で俺がそのタッグパートナーで、大物レスラー二人と絡んで奴の見せ場をお膳立てすることになっていたらしい。


 日本でプロレスラーになりそびれた男だから本場のメジャーで試合するのは悪い気はしないし、プロレスの段取りってモノも多少は理解しているつもりだが、今回のことは俺の知らないところで随分と話が進んでしまったようだ。

大半はケビンの野郎が調子こいて適当なこと言いやがったのが原因みたいだが、カワサキのモンスターに乗ったジャパニーズ・カミカゼ・ライダーのコピーはまんざらでもない。

実際機械モノはカタログスペック命な俺は、アメリカにいた頃ではZX-10Rに乗っていた。


 無謀運転の限りを尽くし国外逃亡してアメリカにやってきたカミカゼ・ライダーで忍者の末裔という、日本人からみるとかなりベタなギミックだ。

これはどう考えても、明らかにケビンのアイデアだな。

で、奴はビューエルのライトニングで得意のスタント披露してアメリカン・エクストリーム・ライダーに収まっていやがる。

てめえはドイツ系なんだからBMWだろうが。


 話を聞いて事情が飲み込めてくると、かなり面白くなってきた。

こう言っちゃ何だが選手としてはケビンより俺のほうが数段上だぞ。


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