表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
21/115

赤鬼

 目の前に圧倒的な体格差のある相手がこちらを睨んで凄んでいる。

奴にしてみれば、逃げる獲物を追いかけてようやく捕まえるその瞬間だ。

少し高揚して顔色が赤みを帯びている。

まるで赤鬼だ。


 追い詰められていることは否めないが、心底慄いているって訳でもない。

この局面をどう乗り切るか。


 笑みで口元を歪めたまま間合いを詰めようとしていやがる。

タトゥーの男には遭遇した次の瞬間墓穴に投げ込まれたが、この赤鬼は少しばかり動きが緩慢なようだ。

走って逃げれば振り切れそうだ。それとも今度はビューエルで逃げるか・・・


 考える時間に余裕がある。また時間の流れがおかしくなり始めているのか。

それなら苦も無く逃げ延びることが出来そうだ。

しかしいつまでも鼬ごっこしていたくないしなぁ。

と言って話し合いが出来そうな雰囲気でもないし。


 すると赤鬼がスローモーションで音声を再生した時ように低い声で話し始めた。

「動くんじゃない」


 状況は把握できているけれど、何でこうなったかの原因はさっぱり分からない。

「バイクは返す。傷はつけていない。帰らせてくれ。」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ