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荒野

 ふと意識が戻った。俺はまだ棺桶の中にいるようだ。あちこち痛むが体はどうにか動く。

腕を伸ばすと何かに触れた。少し力をこめて押してみると棺桶の蓋が静かに開き、乾いた空気と光が差し込んできた。

ゆっくりと上体を起こし外の様子を窺がってみる。


 空は見えるが回りは土に囲まれている。墓穴の中にいるようだ。

長居する理由のないところだ。一先ずここを出て外の様子を見てみよう。

そんなに深い穴ではないから、身を乗り出し外に出るのはたやすい事だった。


 そこは墓地ではなく、荒野を映像化したらこうなるというような荒野だった。

まったく人気のない場所にポツンと穴が掘ってある。そしてその中に今まで俺が入っていた棺桶が置かれていた。

見渡す限りどの方向も地平線でどちらに向かってに進めば良いのか見当もつかない。


 何かヒントは無いかと暫く考えていると、かすかに音が聞こえてきた。

少しずつ音は大きくなりそれがエンジン音だとはっきり分かるまでそれほど時間はかからなかった。

スピードは知るすべも無いが、かなりブン回しているバイクの音だ。純正ではないマフラーを装着したハーレーがこっちに向かって走ってくるようだ。

舗装された道がそばを通っているのだろうか?




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