表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
東方訪問記  作者: 明鏡止水
姜芽編
20/64

6-1 生体兵器

決して治らず、助かることのない病をばら撒き、罹患した者を捕食する蜘蛛の化け物。

一度倒され、封印されたが、数百年前に封印が解かれて以降は地底に住み着いている。

現在は他の地底の連中共々消息不明だが…。

エレベーターで上がった先の通路には、妖怪由来と思われる化け物が数体いた。

手こずる相手でもなかったが、最後に倒したものが鍵を落とした。

突き当りの扉にそれを使って開いたその先は…


「ありゃ?」

…行き止まりだった。

「おかしいな…この壁に何かあるとかしないか?」

龍神は壁をつついたり擦ったりして調べたが、特に変わった所はない。正真正銘、普通の壁のようだ。


「諦めろ。本当にただの壁みたいだ」


「うーん…なんか引っ掛かるな…あ!」

それとなく上を見上げ、何かを発見した。

「どうした?」 


「ほら、あそこ!道になってないか?」


4m程ある壁の上は平坦になっており、通れそうだった。

「そうか…?まあ、取り敢えず乗ってみるか」

姜芽はジャンプして飛び乗る。

そこはやはり道になっていて、奥へ続いている。


「本当に道だ!…龍神、登ってこれるか?」


「登るもなにも、これくらい普通にいける」

龍神もジャンプで登り、引き続き先へ進む。


道をまっすぐ進んだ先の部屋には大きな機械が沢山あった。

動力室か何かだろうか。


「ここは…機関室か…?」


「ぽいな…ん、あれは…?」

姜芽の視線の先には、エンジンらしき巨大な機械があった。


「エンジン…みたいだな?」


「だよな。壊して動力を止められないか?」


「いや、待て。動力を止めたら、城が墜落する。今は、迂闊に手を出さないほうが良さそうだ」


「そうか…あ、でもあれはどうだ?」

姜芽が指差したのは、キーボードのついた制御装置のような機械だった。


「うーん…もしかしたら、何か情報があるかもしれない、試してみるか」

龍神が制御装置に手をつけ、キーボードをカチャカチャと打ちだす。


「えーと…」


「どうだ?」


「ちょっと待て…お!ウイルスの情報があった。

ふむ…今回のウイルスは"Berserk-α"と言うらしい」


「Berserk-α…なんか"B "に似た名前だな」

"B"とはかつてノワールでのバイオテロに使われたウイルスのうちの1つの名称で、正式名称は"berserker virus"と言う。

感染者は肉体が腐敗し、理性も知能もなく、目に付くもの全てを襲う怪物となる事から狂戦士(バーサーカー)、そして元凶たるウイルスもまたその銘を取って名付けられた。


「だな。で、今度のは、あれと関係があるらしい…」

そこまで龍神が言った時、何かが上から降ってきた。

それは二人には当たらなかったが、床に穴を開けた。


「…?」

天井を見上げる。

無数の穴が開いてボロボロになった天井。その穴から、天井の上にいる何かの姿が見えた。

「それ」はそのまま天井を完全に溶かし、その姿を現した。

無数のトゲに覆われた十本の足、六つの醜い目。

小さめの頭、ずんぐりした形の腹。

目の数倍大きい牙。

全体的なフォルムは、ほぼほぼ蜘蛛だ。

そんな化け物が、こちらを覗き込んでいる。

「龍神!」


「ああ!」

姜芽は火、龍神は電の魔弾を生成して連射する。

弾かれている様子はないが、暫く撃ち続けても特に怯んでいるような様子はなく、寧ろ口を開いて姜芽の方に頭を突っ込んできた。


「おっと!」

姜芽はとっさの判断で回避した。

化け物の顔がぶつかった所は大きくへこんでいた。

とは言え攻撃は噛みつきのみなので、避けるのは容易い。

頭部の表面は硬い甲殻に覆われているため、こちらを覗く顔に光る目玉を狙う。

少し目玉に魔弾を撃ち続けると化け物は怯んだような動きを見せ、口からピンク色の舌のようなものをだらりと出して動かなくなった。

「あれが弱点か?」


二人はそれに向けて魔弾を撃った。

やがて化け物はそれを口の中に戻し、腹の先端をこちらに向けて白色の糸を伸ばしてきた。

糸は龍神を狙ってきたが、巻き付かれる前に回避した。

そして、糸が貼り付いた所だけ床に穴が空いた。

天井を溶かしたのも、あの糸だろう。


それからは流れ作業だった。

時折飛ばしてくる糸と食い付きをかわしつつ顔を攻撃して、弱点と思わしき舌?を出したらそれを攻撃。

それを続けて数分、化け物は突然痙攣したような動きをみせ、ひっくり返って落ちてきた。


「倒した…のか…?」

落ちてきた化け物を改めて観察する。

胴体の背中側と足にはびっしりとトゲが生え、裏側は逆につるつるしている。

頭部には目が六つあり、口から異様に巨大な牙が飛び出している。


「こいつ、蜘蛛…だよな?」


「ほぼほぼ蜘蛛だな。生体兵器だから、普通の蜘蛛と違うんじゃないか?」


「まあ何にしても…ん?」

姜芽は蜘蛛の腹に小さな膨らみがある事に気づいた。

切り開いてみると、中から緑色のべとついた何かにまみれた鍵が出てきた。

「鍵…?なんで腹の中に?」


「知るかよ…てかなんだよこれ、汚いな…」


姜芽はハンカチで鍵を拭き、べとついたものを取った。


「ふう…。この鍵を使えそうな所を探そう」


「それもいいが、その前に…」

龍神は、先ほどの機械に向かった。


「なにするつもりだ?」


「今回のウイルスについての情報だ。たぶん、かなり有力な情報だと思うんだ」


そして、姜芽もまた画面を見た。


端末内にはいくつかのファイルがあったが、龍神が注目したのはそのうちの1つだった。

その中には、いくつかの文書ファイルが収められていた。




姜芽「あれ?今週分はここで終わりか?」


龍神「ああ。これから重要な事が書かれてるファイルを読んでいくんだが、ちょっと長くなっちまうんでな」


姜芽「そうか…。なら仕方ないな」


龍神「本当は更新が間に合わないから、なんて言えないな」


姜芽「…え?

皆さん。申し訳ありませんが、今週投稿分はここまでです。

ファイルの内容は、来週投稿しますので。

それでは」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ