一網打尽
数日後
3人はカフェテリアで話し込む。
「学校の個人情報にハッキングしたんですけど、アメリに関しての情報は名前しか無いんです。」
ルイス、今さらっと凄いこと言ったな…。
と梨咲は思いながら話を聞き続ける。
「あと、ついでに成績表を見たんですけど、彼女、かなり優秀なんですね!」
ルイスの言葉に梨咲は頷く。
「魔力も強いし、飲み込みが早い!元々の生まれ持った魔力が強いのだろうな…。」
「生まれ持った魔力が強いとなると、名家出身者ですよ?なのに名前しか記録がないとなると、故意に隠蔽されていますね。」
凛も顎に指を当て、考える。
「ちなみにアメリ・ジェシカ・ミラーすら偽名みたいで検索にかかりません。」
「アメリの寮の部屋も、何か術がかけてあって、ドアノックさえ弾かれて出来ない。あれは結界よりも強い魔術が施されている。」
「よいよ怪しいですね。」
3人は頭を抱えた。
「特に今のところ、害は無いと言えば無い。けど、目的がわからずに監視され続けるのは怖い…!」
梨咲は震えた。
「私も何回か捕まえようとしたんですけど、逃げ足が速いですね!ルイス様並みか、もしかしたらもっと速いかも。」
梨咲の護衛をしていた凛も、異様な速さで逃げる彼女を怪しんだ。
「ここは3人で一気に捕らえにかかりましょうか?」
こうしてアメリの捕獲作戦がスタートする。
が、
「最近、攻撃してくる様になったな…!」
梨咲が頭を抱える。
「ええ。それも、かなり激しいです。戦術がある訳ではなく闇雲なので質が悪いです。」
ルイスもアメリを捕らえるのに苦戦していた。
「一歩間違えたら周りを巻き込みそうになるし、アメリを攻撃してしまいそう…!」
2人の話を聞いていた凛が溜息をつく。
「一層の事半殺しにして捕えたらいいじゃないですか…。自白が早いかも。」
『凛 !!! 』
「冗談ですよ〜。」
2人に怒られて凛は肩をすくめる。
「…相手の動きを封じ込む魔法陣があるんだけど、そこにアメリを誘導出来ないかしら?ただ、魔法陣の威力を発動させるのに、私が真ん中に立ってないといけないのよね…。」
梨咲の思いつきにルイスが閃く。
「ソレ、いいかもしれません!但し、描くのは俺で、梨咲さんは囮です。アメリが梨咲さんに気を取られている隙きに俺が魔法陣を発動させます。」
「では私がアメリの動きを見張り、誘導しましょう。」
3人の役割が決まった所で作戦に移った。
まず凛がいつもの通り、アメリを尾行する。
アメリは凛の気配に気づき、逃げる。
逃げた先には梨咲が待ち構え、梨咲にアメリが注視している隙きに、ルイスが予め描いておいた魔法陣の中心にそっと立ち、魔法陣を発動させる。
見事に魔法陣の上に乗ったアメリを、ルイスはすぐに捉えにかかる。
が、「え…っ?!」ルイスは慌てた。
アメリが手にしていたのは術解の羽根。
アメリが術解の羽根を魔法陣に刺すと、ルイスの魔法陣は発動出来なくなった。
慌てて駆け寄ってくる梨咲と凛を弾く様に、アメリは結界を張ってルイスに飛びついた。
それからルイスに、封術の札を貼り付けると、土の魔法でルイスの体を拘束する。
『?!』 3人はそれぞれアメリの行動に驚く。
「ふふっ。やっと手に入れたわ。私の目的はルイス様なの♡」
そう言うと、アメリはミルキーゴールドのロングヘアーのウィッグを脱ぎ捨てた。
ウィッグを脱ぎ捨てると、アメリは梨咲と同じ漆黒の黒髪を靡かせる。
「私の名前は英美花。はじめまして、お姉様!ルイス様を頂きますね♡」
そう言うと美花はルイスにキスをした。
見せつける様に梨咲に笑いかける。
「…! ルイス!!」
梨咲はルイスに手を伸ばした。
バジッと結界に手を弾かれると、
煙幕を放って、美花とルイスは忽然と消えてしまった。




