教育係
年度切替休み最終日の午後
レスカーデンの東の森 展望台
「ルイス…っ!」
藻掻く梨咲をグッと引き寄せて、ルイスがキスをする。
「ん…っ!!」
突然のキスに戸惑い、梨咲は抵抗するのに、ルイスはビクともしない。
それどころかキスがどんどん深くなってきて、その内に梨咲は抵抗することに疲れてルイスのキスを受け入れる。
くったりと肩に凭れる梨咲の背中を撫でながら、ルイスは梨咲の耳にキスをする。
「…っ!!///」
「監視役が来たら、キスも簡単に出来なくなるかも…♡」
梨咲の背中にルイスの指が這ってゾクゾクする。
何?急に… ? 梨咲はルイスに戸惑う。
「梨咲さん♡まだ足りない♡」
私服のブラウスのボタンを1つ2つと外して首筋に吸い付かれると、梨咲は慌てた。
え…っ? 待って!!!
ルイス、本当に何やってるの?!
ちょっと、やり過ぎ…!!!
その間にもルイスの手は梨咲の太腿を撫でたり、至る場所にキスを落とされる。
度の過ぎるスキンシップに梨咲は翻弄されつつも、段々と怒りを覚えた。
「…っ /// ! ルイス… !」
と、突然ひゅっとルイスに抱き抱えられて、梨咲は気がつくと上空に飛んでいた。
下では爆発音がして、先程まで自分達が居た場所は焼け野原になっていた。
お姫様抱っこをされたまま地上に降り立つと、1人の男性が近づいてくる。
ルイスは無言で注視する。梨咲はブラウスを慌てて整え直し、それからこちらに向かって来る男性を確認すると震えた。
「…凛?」
「え…っ?」
梨咲の言葉にルイスは驚く。
「全く貴方方は…節度が無さ過ぎます。まぁ、私を挑発したのはわかりましたが、いい度胸ですね!ルイス様…!」
銀髪の背の高いスマートな男性は、エレガントな雰囲気を漂わせながら近づいてくる。
梨咲は感じる。あの眼、あの雰囲気は… 凛だ。
「梨咲様を離して頂きましょうか?」
そう言うと、凛は腕を払って風の魔法をこちらに放つ。ルイスはその前に察知して防御魔法を発動させ、その魔法を弾いた。
「流石ですね。スピードが早い!」
凛は単純にルイスに感心した。
「凛…っ!どうして…?」
どうしてここにいるの?梨咲は思わずにいられない。凛は、自分から望んで私から、レスカーデンから離れた筈なのに…!
「話せば長くなりますが、私はロートン局長殿の命により、ルイス様の教育係として参りました。」
「…っ!」
凛の言葉に梨咲は止まった。
命? 凛は…自由になれなかったの? 私は、何の為に凛を開放したの?
梨咲の青ざめた顔に気がついた凛は梨咲に優しく微笑む。
「私は自分の意志でこちらに参りました。強制された訳ではありません。ここ(レスカーデン)を離れてから、ロートン家の皆様には大変良くして頂きました。感謝してもしきれません。今回はその御恩に少しでも報いる事が出来るのなら、と参った次第です。」
「成程!凛が教育係か…。確かに、ある意味適任だな。」
ルイスは溜息をついた。
「父が全幅の信頼を寄せている、謹厳実直な男…。」
「恐れ多いですね。」
ルイスの言葉に凛が反応する。
「ロートン局長殿は国籍を変更してくださり、この1年ちょっと、ご自身の傍らに私を置いてくださり、沢山の事を教えて下さいました。マリー様にも、奥様にも大変良くして頂きました。」
「そう言えば凛!マリーの婚約者になったんだろ?」
ルイスの突然の言葉に梨咲は驚いた。
「え…っ!凛ってばそんな (ロリ婚)趣味があったの…?!(まだマリーは13歳だろ…?凛は19歳…)」
「違いますよ! ///」
凛は梨咲の言葉を即座に否定した。
「私は身分をわきまえていますから…年の差もありますし、ありえません!!」
「でも、マリーは相当凛を気に入ってると聞いたぞ?勿論、父は大賛成だと…。」
ルイスがニヤニヤしながら話す。
「へ〜!マリーがねぇ! 凛、やるじゃん♪」
「だから、そんなんじゃないんですって…!」
梨咲は凛の近況を聞いて嬉しくなった。
顔を赤くして必死に否定しちゃって…
雰囲気がだいぶ変わったね…。
梨咲が安堵していたのも束の間
「さて、話はここまでです。たるみにたるんだルイス様の精神を鍛え直して差し上げます!」
凛がギロリと睨みを利かせた。




