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夏の虫

褒美コスプレタイムはまだまだ続く。


「で?次はどれに着替えるの?」

梨咲はヤケになってルイスに質問する。

「お〜♡ノリノリになってきましたネ?♡♡」

「早く帰りたいのよ!さっさとしてよ(怒)」


そうして手渡された服に着替える。


コレは…よいよ恥ずかしい… ///

着替え終わった梨咲は恥ずかしさのあまり顔を真っ赤にして俯き、震えた。


ルイスは一目見て悶絶する。

「イイ…! 死んでもイイ…!♡」


リクエスト その2  メイド服


可愛い過ぎるパステルピンク。

襟が無く、首元にはリボンとレースのチョーカー。

鎖骨と胸の谷間が見えてドキドキする。

パフスリーブのふんわりと膨らんだ袖。

太腿までの白のストッキングに、腿飾りもチョーカーとお揃いのデザイン。

期待を裏切らない白いレースのエプロンとスカートのレースが揺れる度に目線が太腿に行ってしまう…。


ああ…梨咲さんが!ヘッドドレス付けてる!!!

か… 可愛い♡ ///

ネファ先輩じゃないけど、鼻血出そう…。


ルイスは直視出来なくて顔を覆った指の間からチラチラと梨咲を見る。


「もぉ!いいでしょう?! /// 」

梨咲は顔を真っ赤にして怒る。


「梨咲さん…写真撮らせて…」

「絶対、嫌!!!」

「じゃあ…キスさせて…」

ルイスが距離を詰めてくる。

「…っ!!!」

梨咲が1歩後退ると、突然爆発音がした。

「?!」 


「ルイス…!」

爆炎から現れたのは、怒った顔のネファだった。


「ふふっ。やっぱり来ましたね、ネファ先輩!まんまと私の仕掛けた罠(梨咲さんのコスプレ)に引き寄せられて…。飛んで火に入る夏の虫…!」


ルイスの言葉に梨咲は驚く。


え…っ? そうなの?!


ルイスは続ける。

「ネファ先輩とは梨咲さんに対する嗜好が似ていると思っていましたので、絶対にかかると思っていました!貴女がこのW曜日だけ習い事がない事も把握してね!こうでもしないと貴女は雲隠れしてなかなか私の前に出て来ませんからね!」


「ふん、用意の良い事…!私もルイスとは一戦交えないと気が済まないと思っていたのよ…!」

ネファは腕組みをしながらこちらに向かって歩いて来る。


ルイスが突然ガッと梨咲の肩を抱き寄せる。

「?!」

梨咲はよろけて思わずルイスの肩にしがみついた。

「…羨ましいですか? ♡」

ルイスがネファに意地悪な感想を求める。


「ルイス…殺すわ! よくも私の可愛い梨咲にベタベタと…!」

ネファが殺気立った。


「そういう訳で梨咲さん♡ちょっと見物してて下さいね♡あ、脱いじゃダメですよ? あとでイチャイチャしましょうね?♡」


梨咲はルイスに呆れて何も言えなかった…。

私を囮にネファ先輩をおびき出して決闘?

どこまで本気? …いや、全部本気なのか…。


梨咲はルイスの作戦にやすやすとかかったネファが気の毒に思えた。


こんな争いは無意味だ。

ディランから梨咲の記憶が消された今、ネファは梨咲に執着する必要はないはずなのだ。

そもそも、ネファが梨咲に寄せる思いはディランがきっかけな筈で、勘違いが生み出したモノ。

最早、ネファが梨咲に固執する理由は何も無い。

それに、勝負した所でルイスの圧勝は決まっている。

力の差は歴然だ。


ネファの前に移動すると、梨咲は突然ネファを抱きしめた。


「?!」 ネファとルイス、2人共に驚く。


「り…梨咲 ?! 」

ネファは困惑する。

「先輩…。もうやめましょう?」

梨咲はネファの頭を抱える。

「私は 先輩の事、嫌いじゃない。 でも、先輩のモノにはなれない。 ごめんなさい。」

ネファは静かになり、黙った。

「私の記憶を失くしたから…ディラン先輩とも、ちゃんとした婚約者の関係に戻れるでしょう?」

梨咲の話を聞きながら、ネファは梨咲に腕を回して抱きついた。


暫くしてから、ネファは顔をあげて梨咲を見る。

「…最後に1つ、言う事を聞いてくれる?」

「まぁ…。」

「じゃあ、キスしていい?」


事の成り行きを見守っていたルイスは、遠くで青ざめて抗議する。


「え、 キ…キス? 正気ですか?」

梨咲が狼狽えている隙きに、ネファは梨咲の両頬を挟んでちゅっとキスをする。

「ん…っ!」

何度もキスをされると梨咲は顔を赤くして眉毛を下げて困った顔をした。

肩を押してネファを離す。

「ディラン先輩とは…ボタンを掛け違えただけでしょう?私に拘らなくても大丈夫…。」

そうと伝えると、

「あら…、梨咲を好きなのは本当よ?気の狂いなんかじゃないわ…!」 

ネファが怒る。

「本当に…本気だったんですか…。」

ただディラン先輩への対抗心からで、私は遊ばれているだけだと思っていたのに…。

梨咲は慌てた。


「でも、ディラン先輩の事はちゃんと好きでしょう?いつも誰よりも近くで見守ってきたでしょう?」

梨咲に言われて、ネファは罰の悪そうな顔をする。


「別に!ディランの事は好きな訳じゃないわ!バカだから、見張ってないとロクな事をしないからよ…!」

顔を赤くして背ける。

梨咲はその様を微笑ましく思ってふふっと笑った。

ほら、やっぱりディラン先輩が好きなんじゃない…!



「玩具…卒業させて下さいね…。」

「…うん。」

ネファは大人しく従った。


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