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シン 長宗我部転生記   作者: 三p
天下人の章
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9話

帰路、満足そうな信親と親信と違い儀重は不満げだった。


「誠によろしいのですか、勝手に羽柴と組んで明智殿の面目を潰すような事になりそうですが……」


「構わん、何せ明智殿はそのうち失脚するからの」


信親の一言に儀重も親信も驚く。

光秀は織田家一の出世頭でありそんな事を考える人間はいない。


「はぁ……どこでそのような事を思い付かれたのです?」


親信も別に光秀を悪く見ていた訳では無いので不思議そうに聞く。


「予知夢だよ、予知夢。明智殿が織田様に追い込まれ謀反を起こす、そしてそれを羽柴殿が討ち取り天下を取る。そんな夢を見た」


「げっ……そのような話を他でしてはなりませんぞ。若君とワシと内蔵助の3人以外が知ればロクなことになりませぬぞ」


「隼人の申す通り、若君がいくら聡明とは言えそのような事を軽々しく口にしてはなりません、以降気をつけられよ」


2人とも信親の急な言葉に困惑しつつもしっかりと諌言する。

信親は元親の寵愛を受けているため、下手な事を言うと元親の怒りを買いかねず多くの家臣が信親にヘコヘコしているがこの2人は違う。

彼の失点はしっかりと注意し褒めるとこは褒める素晴らしい家臣だ。


「はっはっはっ。申してみただけよ、良き家臣を私は持ったものだ。まあ心の奥底に留めておいてくれ」


信親が笑い声が夜の安土に木霊した。

この夢が本当の事になるかは……。


さて、翌日元親は京にて朝廷より従五位下土佐守に任ぜられた。

この時に公式的には元親は秦氏を名乗り秦土佐守元親となる。

その際に信親は今回尽力してくれた近衛家や一条家への挨拶回りと堺観光を行い2日後に長宗我部一行は土佐に帰国した。


土佐に戻るとまた宴が開かれる。

土佐人は酒飲みのため濁流を注ぎこむように酒を飲み、そして暴れる。


信親も令和の頃、仕事で一緒になった機動隊員たちと飲みに行くこと事も多かったがあれより飲む量が多い。


「げぇ!こんなに濃い酒が飲めるかボケがっ!」


信親は酒が大して強くないしそもそも日本酒が好きじゃない。

なのに家臣達と来たら馬鹿みたいに飲ませてくる。


「こういうのが良うないのじゃ!酒はもっと規制せんか!」


「若君、お気持ちは分かりますが今後織田家の方々と席をする機会も増えましょう。その際にこの程度しか飲めなければ嘲笑われますぞ」


そう信親付家老で従兄の本山親茂に言われるが信親は全く納得がいっていない。


「良いか、人間というものは生まれた時にその運命が決まるように酒の強さも決まるのじゃ!酒を体内で分解出来ぬやつは一生飲めんのじゃ!」


どうも令和にいた頃より酒に弱くなっている。

信親の母があまり強くないのだろう。


「っ……。お主は良くできた息子がたまに理屈っぽい。それで周りの者を振り回せば戦にも支障が出るぞ」


「確かに戦場で失敗を犯すのは良うありませぬ。以降を気をつけまする」


無能な指揮官は何人も見てきた。自分は絶対にこうならないと誓っていた以上、こちらの世界で自分が彼等のようになる訳にはいかない。


さて、皆も酒が周り宴が落ち着いてきた頃、元親の側近の谷彦十郎が転がり込んできた。


「一大事にございます!白地の大西覚養、裏切りましてございます!」


「何!?」


一同の視線は覚養弟で人質の上野介の方に向けられた。

なんで長宗我部盛親って官位与えられなかったんでしょうね?

家督継承については認められていたって味方が最新研究では言われてますけど。

やっぱ一条政親の存在と元親死去のタイミングがあったんですか)

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