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シン 長宗我部転生記   作者: 三p
維新の章
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最終話

信親の言った通りに治部省から外交部門が独立し外務省となった。

外務卿には伊達政宗が就任し建設卿は立花宗茂に引き継がれた。


ところで徳川家康はどうなったのだろうか。

最上義光に帰国命令が出たので家康は手勢六万で蝦夷地の北部まで到達した。

しかし戦国時代の技術では蝦夷地で米を生産することは不可能である。

北まで来たところで家康は激怒した。


「おのれ長宗我部め!ワシをはめよったか!こうなったら蝦夷地で独立して更に北を目指してくれるわ!」


と大陸の方まで侵攻したのがある日を境に連絡が途絶えてしまった。

まぁそりゃ寒いから仕方ないね。

結局蝦夷地は放置され東北の徳川領は徳川親忠(秀忠に相当)が引き継いだ。


それと同じくらいで北条氏政が挙兵した。

信親はこれが戦国最後の戦だと言って参議らを引連れ20万の大軍で小田原城を包囲し史実とほぼ同じ結果になった。

そして関東は政府直轄地となった。


1年後からは島津義弘、小早川隆景による南国制圧が始まった。

琉球から台湾に及ぶ大量の島々が日本に制圧され日本領とされた。

朝鮮の方はそのうち明が潰れた時に兵を出せばいいと信親は考えていたのでそれに従い陸海軍も手を出さなかった。


3年後、参議達が所領の軍勢を率いて公家たちと共に京にて馬揃えを行うことになった。

この頃が信親の人生の最盛期であっただろう。

周りからは上様上様と崇められ弟や子供達に囲まれまさに天下人であった。


しかし幸せは突然崩壊した。

ある雪の降る日、信親は西の別荘から御所に向かうための馬車に乗っていた。

そんな時である。


急に外から騒ぎ声が聞こえてきた。


「ほたえな!」


信親も武士である。

刀に手を構え身構えた。


ドンッ!

扉を開けると共に無数の手が信親の胸ぐらを掴み信親を引きづり落とした。


「国賊長宗我部!覚悟ォッッ!」


冷たい雪に叩き落とされた信親の上に刀が振りかかる。

両手で受け止めるとすかさず腹に蹴りを入れ刀を奪い取る。


「なんじゃおまんら!」


「北条様の仇じゃぁ!」


1人が槍で襲いかかってくる。

強烈な痛みが体中を走り雪が赤く染まる。


「うわあああっっ!」


何本も何本も槍が信親の腹に突き刺さる。


「愚か者がァッ!戦国の世を終わらせねば日ノ本は南蛮に飲み込まれる!それが何故わからぬかぁッッ!」



「だまれぇ!」


背中が破壊される音がした。

一斉に槍が抜かれ体が勝手に倒れ込む。

冷たさすら感じなかった。


「なぜじゃぁ……何故分からぬっっっ!」


信親は虫の息の中、這いずりながら内裏を目指した。

だが無意味。

ついに息絶えたのだった。


享年26。早すぎる英雄の死であった。

彼の死後、内務卿は伊達政宗が次いだ。

政宗の主導で日本は軍備を拡大し政宗の後に跡を継いだ長宗我部政親(盛親)の代に朝鮮、明に出兵。

大日本帝国並の領地を手に入れ、後にイギリスより早く産業革命を起こし世界最強の国家として長く君臨したのだった。


長宗我部信親は近代日本を作った英雄として後の世にまで語り継がれ銅像が京都のど真ん中に建てられるほどになった。

しかし大坂ジェノサイドのせいで大阪でだけは評判が悪いらしい。

ともかく、信親は史実よりも人気が出たらしい。

めでたしめでたし。


ここまでありがとうございました。

結局のところ信親は明治時代でも同じオチになります。

割とむちゃくちゃな話になりましたがここまで着いてきてくださった皆様、本当にありがとうございました。

評価、感想など頂けると幸いです。

もう一度、本当にありがとうございました。

次回作にもご期待ください。

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― 新着の感想 ―
[一言] 信親のやったことは大久保利通路線だな。さいごは坂本竜馬風だけどいずれ暗殺されるんだ。
[良い点] 最後は駆け足気味でしたが、面白かったです。 次回作も楽しみにしています。
[一言] まぁ、だろうなって
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