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シン 長宗我部転生記   作者: 三p
維新の章
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16話

こうして天正の大戦は連合軍の勝利に終わったのだがここからが問題であった。

織田信雄、徳川家康と毛利輝元、元親から家督を譲り受けた信親のどちらが主導権を握るかで今後の事は決まったのだ。


とにかく信親は今後の事を相談するために家康と輝元を呼び出した。

信雄はめんどいので呼んでない。


「天子様を主とする連立政権を作りたい。公方様には将軍を辞していただいた上同じく公家になって頂きたいと思うておるがで」


信親が言うと輝元もそれに頷いた。


「されど我らはどうするのです。国割りも未だに決まっておりませぬぞ」


「よい、疑問です徳川殿。我らはもちろん所領も持ちますが当主は京にて経済や外交、軍事、司法などのそれぞれの分野を主導しその元に各家からそれぞれの分野に秀でたる者が実務を担当し日ノ本を一つに纏めあげるのです」


既に11カ国を手に入れた輝元はそれに同意するように見せていたが家康は不満そうだった。

何せ自分が天下を取れないのだ。


「分野を司る機関は宮内省を除く八省に建設省を新たに加え、そこの長官に我らが就任します。つまるところ律令制に戻すのです。それと税は全国一律、石高に応じて京に提出させその税で民に還元させます。武士を取り締まる法律も全国共通と、この辺りはおいおい」


「それではワシはどこへ……」


「そうですな、徳川殿は治部卿……蝦夷開拓など如何でしょうか。勇猛果敢な三河武士を引き連れて蝦夷の土民共をバッタバッタと。まあ全て天子様がお決めになることですがな」


「蝦夷……それはワシが頂けるので?」


「そりゃあ、蝦夷を制圧すれば蝦夷の支配は徳川殿に……ねえ毛利殿」


「左様ですな。されどまず必要なのは諸大名にこのことを通達する事。そして逆らうものを叩きのめす事」


「そうですな。信雄様の説得はワシにお任せあれ」


家康はそう言うと頭を下げて退席した。

その後、信雄は中務卿に就任。

一条内政は若かったので左大臣、関白は二条昭実、右大臣は足利義昭となった。


とにかく政権の表向きのリーダーは決まったので次は大名達の所領や任官が議論された。


まず信親は正四位下刑部卿に任官。

長宗我部家には伊予、播磨、摂津、和泉、淡路が加増され備前を支配し正五位下治部大輔に任官した香宗我部親泰、河内を支配し従五位下兵部少輔に任官した三好存之が与力となっていた。

領国の支配は元親が行い谷忠澄が式部大丞、池頼和が兵部少丞など複数人が京に出仕した。


毛利家は約束通り中国11カ国を支配し輝元が治部卿、小早川隆景が中務大輔、吉川元長(元春は隠居)が兵部大輔、穂井田元清が式部少輔、安国寺恵瓊が式部少輔などに任官した。


徳川家康は正四位下征夷提督という新たな役職に任官し東北大名を与力とする事が認められたものの本多正信が大蔵大丞として引き抜かれ加増も北信濃の上杉領のみであった。


その上杉景勝は新発田重家の征伐を認められたものの信濃割譲を余儀なくされ越後一国のみとされた後、正四位下近衛総督という新たな役職に任ぜられ京の警備を任された。

直江兼続は大蔵大丞となった。


細川忠興は朝廷調略を評価され丹波を加増の上大蔵卿へと大出世。

北条氏政は民部卿へと就任し本領安堵。

佐々成政は加賀と飛騨を手に入れ兵部卿に就任した。


中務省のみは近衛信尹が別格の扱いで任官しこれが足利義昭に奪われた代わりとされた。


その後、新政府は東北及び九州の諸大名へ上洛すれば役職を与えると通達を出した。

しかし残る省の長官は式部卿と建設卿のみであり信親はそれを既に決めていた。


これに選ばれずに激怒しまず挙兵したのは豊後の大友宗麟であった。

早速、大友宗麟を朝敵とする勅命が出され大友領に向けて兵部大輔の吉川元長を大将とする軍勢が差し向けられた。

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