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シン 長宗我部転生記   作者: 三p
維新の章
53/199

9話

ゴーストオブツシマ買ったんですけどこれ志村に従って武士らしく戦いたかったのによく分からん盗賊の女に付くのつまんないっすね。

どっちかのルート選べるようにするかヒロインもっと可愛くしてくれたらいいのにね

親和勢の粉砕は直ぐに後続の信親にも伝わった。


「申し上げます!後方より羽柴勢が現れました!凡そ三千!」


伝令のその報告を聞いた時、信親は呆然と立ち尽くした。


「これでは……戸次川と全く同じではないか……」


そう、かつて歴史小説で読んだ状況と全く同じ状況なのだ。

釣り野伏にまんまと引っかかった仙石勢がまず崩壊し背後から回り込んだ島津勢が後続の長宗我部勢に襲いかかり包囲殲滅するあの作戦と……。


「何故……何故ワシはっっ!」


「悔やむのは後でござる!某が前方の敵を食い止める故、若様はお逃げあれ!」


福留隼人が刀を抜いて言う。


「隼人の言う通りにござる!若江の叔父上と合流すればこの程度の相手など人捻りです!」


「若を逃がせ!馬を引けい!」


呆然と立ち尽くす信親を見兼ねた親茂と頼包が信親を無理やり馬に乗せて撤退させる。


流石は元親が認めた兵であり、もはや戦力にならない信親を庇いつつ親茂と頼包は襲いかかる羽柴勢を切り崩した。


しかし羽柴勢も負けじと香川勢、福留勢を突破した部隊が既に信親の後続に噛み付いていた。


「頼包!そなたは若を頼む!」


「されど親茂殿は!」


「ワシがここで食い止める!若、今上の別れにござる!」


「待て!親茂!そなたまでワシを置いていくのか!行かないでくれ!」


「何を申される!今ここでワシが止めなければ若のお命に関わるのです!叔父上にはよろしくお伝えあれ!」


親茂はそう言うと手勢を反転させ羽柴勢に突っ込んだ。

撤退する信親の悲痛な叫びは彼に届くことは無かった。


さて、ボロボロになりながらもなんとか親泰と信親は合流することができた。

親和と併せて二万居たはずの軍勢は半数の一万まで減り親和、親茂、隼人らの姿はそこには無かった。


「兄上の軍勢が若江にて敵を打ち破りそのまま八尾の軍勢も追い払われたようです。とにかく今は兄上の軍勢と合流致しましょう」


「……」


何も言えない信親を見て親泰も察したのかそれ以上は何も言わなかった。


後に八尾・若江の戦いと呼ばれるこの戦は長宗我部軍の勝利に終わったものの重臣クラスの家臣を多数失い、信親にとって思い出したくない出来事になるのであった。

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