99話
堀秀政が自陣に帰ったあと、久武親直は信親に秀政が親通の陣に訪れた事を報告した。
「なに、何故あいつが必勝の策など親通に提案する必要がある?」
「さぁ?」
「お主が報告したのだ。堀様が申されるところは見ておらぬのか?」
久武親信も聞くが親直は本当に分からないので頷くだけだ。
「前々から何を考えているか分からぬ御方でしたが此度は本当に訳が分かりませんな」
本山親茂が言うと久武兄弟も頷く。
「あいつが善意で右衛門らを助けるわけが無い。何か裏があると思うて目を離すな」
さて、信親たちがゴタゴタしている頃に徳川陣営でもゴタゴタが起きていた。
「内府様、お願い致します!我らに夜襲の許可を!」
そう進言するのは黒田長政と浅野幸長である。
先の戦いで何も出来なかったことを負い目に感じる2人は相手方への夜襲を打診したのだ。
「その軍勢の大将は某にお任せくだされ!お二人と共に手柄を上げとうござる!」
そう言って前に出たのは徳川秀忠……ではなく彼の弟の松平忠吉だ。
秀忠の一つ下で血気盛んな若武者である。
「それは長久手の戦と同じ流れでござる、辞めておいた方が良いでしょう」
当時の軍議にも参加していた池田輝政が言うが忠吉は乗り気だ。
「婿殿、功は焦らずともそこら中に転がっております。軟弱な西国兵に東国兵が負けるはずがございませぬ」
井伊直政が言うと本多忠勝らも頷く。
朝鮮征伐の影響で誤解されがちだが当時の大名たちは西国より東国の方が強力という認識をしていた。
「そういう事だ。それにこちらには隠し駒がある」
「ほう、隠し駒。是非とも教えて頂きたいのですが」
秀忠が前のめりに出る。
「たわけ、戦の前にそのような事を教える将が居るか。とにかく各々事前の予定通り動け」
「ははっ!」
こうして徳川軍は天竜川(馬込川)に沿って布陣し始めた。
対する西軍もそれを追いかけるように布陣を開始する。
その日の夜には西軍、東軍合わせて20万の軍勢が着陣した。
後に天下分け目の戦いと呼ばれる天竜川の戦いである。
私は津田信澄びいきなんですがそれを差し引いても織田信孝って無能じゃないですか?
自分が出世したいがために四国問題に介入して明智光秀の首を絞めた結果が本能寺の変。
幽閉しときゃいいのに七兵衛を謀反人に仕立てて殺して首は晒すし清洲会議の決定を反故にして秀吉に抵抗して自滅。
七兵衛を生かしとけば良かったのにと思うんですけどね、山内一豊は単純に長宗我部好きだから嫌いなんですけどコイツは中立的目線から見ても擁護できない無能でしょうね




