15話
この小説は夢オチ展開があります。(戦国編では)
何故かと言うと長宗我部信親が生きていたらというifを最大限に楽しみたいからです。
どうぞお付き合い下さい。
土佐に到着した増田長盛は早速信親と相談を始めた。
「あれは如何程の利益があるのですか?」
「はっ。船員共が申すにあの船が10槽は作れるほどの財宝だそうです。確かに日ノ本ではあまり手に入らぬような物も含まれておりました」
「ほう、それはまた良い物が流れ着きましたな」
「ええ、しかし船員共が返せ返せと煩そうございましてな。どうすれば良いですかな」
「とにかく、船員の名簿を長宗我部殿にはお作り頂きたい。我らはその積荷を確認致します」
「あいや待たれよ。独占などとお考えなさるなよ?」
「承知しております。あわよくば2分割致しましょうか」
「それは良い、はっはっはっ!」
と不敵な笑みを浮かべる二人であった。
翌日、早速信親は船員達を全員集め名簿を作成するために並ばせた。
「おい待て!なんで俺たちが奴隷のクソニ〇ーと同じ列に並ばなければダメなんだ!」
と、キレるスペイン人達。
「黙れ!我らは黒も白も変わんねーわ!」
と黒人差別にブチ切れてスペイン人を蹴飛ばす信親。
「お前らのその怠慢な性格が後世にも響くことになるんじゃ!コノヤロウッ!コノヤロウッ!」
半分くらいアジア人へのヘイトクライムの当てつけみたいに差別発言を口にした船員達を殴る信親。
「ああ、可哀想な黒人達。お主らは家臣として召抱えてやりたいくらいじゃ」
「ええ、異人を家臣にするのですか?」
そう言うのは瀧本寺非有。
毛利家の安国寺恵瓊みたいな者で異教徒を受け入れるのに反対気味だった。
「彼等はこの獣共にゴミのように扱われ苦しい思いをしておる。皆に屋敷を与え日本の言葉を教えてやるのだ。何よりもこの男たちは皆屈強で頼りになりそうじゃ」
その後、増田長盛の承認を得て奴隷の黒人達15人は信親に召し抱えられた。
その後、信親と長盛は積荷60万ペソのうち1万ペソづつパチり秀吉に積荷を提出した。
秀吉はその後、黒人差別やキリスト教を使ってスペインが日本を征服しようとしていると聞き激怒、26人の殉教へと繋がるのだった。
その後、またも信親は秀吉から事件に対応した当事者として積荷から褒美を分け与えられた。
さて、信親に仕える事になった黒人達はそれぞれ新たに名を与えられ信親の母衣衆となった。
これが後の黒母衣衆である。
その筆頭とされたのが身長2メートルもある乱暴と呼ばれる武者である。
肌の色以外はラン〇ーなのでそう名付けられた。
乱暴は牛をなぎ倒し土佐でも有数の武者5人を一気になぎ倒し信親が特注で用意した棍棒を振り回し大筒を片手で撃つなど当時の日本では最強の武者となった。
そしてサンフェリペ号事件の利益より軍備を強化した長宗我部軍にとって初陣となる戦……慶長の役が始まった。