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シン 長宗我部転生記   作者: 三p
天下人の章
111/199

44話

すみません

予約投稿するつもりが42.43.44話を一気に投稿してしまいました。

最近投稿してないお詫びという事で3話一気にお楽しみください

島津家久を討ち取ったとはいえ島津家との関係が悪化するわけではなかった。

むしろ信親は家久の遺体を丁寧に送り返し島津側もそれに感銘を受けて信親に豊臣家への取次を頼むようになった。


その時、秀吉により海賊取締令と伴天連追放令が出された。

とはいえ切支丹であることを禁止された訳では無いので信親は棄教しなかった。

ついでに牛と馬を食べることは論外として禁止されたのだが信親は内緒で食べ続けた。


天正17年には京都の聚楽第に天皇が行幸する事になり信親も公卿として参加した。

その後、信親は久しぶりに堀秀政、長谷川秀一と酒を飲んでいた。


「どうじゃ。田舎の小僧にお馬揃えはちと恥ずかしいか?」


嫌味混じりに秀久が煽る。


「俺は公卿なのでな。お前らとは違うよ」


「久太郎、お主のせいで土佐殿もお怒りではないか。すみませぬ、土佐殿」


「いや、こやつの口の悪さは知っておりますよ。それより長谷川殿は嫡子が居られぬそうですな」


「あっ、はぁ。お恥ずかしい話ですが私に問題があるようで……」


「いやいや、攻めておるわけでは無いですよ。ちょうど久太郎の嫡子に我が娘を嫁がせるので久太郎の次男を長谷川殿の養子にしてはどうかと思いましたな」


「ああ、確かに藤五郎にワシの子をやるのは良いな。これで我らも縁戚だな」


この頃、長谷川秀一は加増されて21万石になっている。

近頃の豊臣家の最大派閥は前田利家を中心に蒲生氏郷、細川忠興、浅野長吉ら前田閥であり彼らに比べて人数は少ないが石高の規模は大きく長宗我部家が豊臣政権で力を増すのに秀一は必要な存在だった。


「そういえばお主、領内の教会はどうしたのだ?」


「何も手をつけておらぬ。殿下が問題視したのは島津や大友が宣教師に奴隷を売り渡していた事と長崎一帯が宣教師に支配されていた事だろう」


「なるほど。しかし小西行長、黒田官兵衛らキリシタンの連中を九州に送り込んで問題は無いのでしょうか」


「問題ないさ、長谷川殿。大きな騒動が起きたのは佐々成政だけだったろ?」


織田家旧臣の佐々成政は秀吉の征伐を受けて御伽衆となっていたが九州征伐の功績から肥後一国を与えられていた。

しかし肥後にて大規模な一揆が発生し改易され切腹させられた。


「あれは犬殿の讒言だよ。犬殿からしてみればせっかく目の敵の佐々殿が改易されたと思ったら九州の要地に50万石だからね」


ちなめに堀秀政ら織田家奉行衆と前田利家、佐々成政ら馬廻り出身の関係は悪い。

豊臣家の武断派と文治派の関係とほぼ同じである。


「しかし佐々殿の後釜はてっきり七兵衛殿かと思っていたが加藤清正と小西行長。あのような連中が殿下の家中にいた事をワシは知りませなんだ」


「俺も1度会ったくらいで大名になる器ではないと感じたぞ。尾藤知宣も改易されたしな」


仙石秀久が改易された後、備後には秀吉譜代の尾藤智宣が入ったが九州征伐での消極的姿勢から改易され現在は生駒親正が入っている。

その他、筑前は石田三成に与えられる予定となっていたが三成が固辞したため、毛利輝元が52万石で転封された。

さらに小早川隆景に筑後13万石が与えられ毛利家の総石高は65万石まで上昇した。

小早川隆景の加増には養子の秀包と義兄弟の契りを結んだ親和と立花宗茂の強い要望があったらしい。

毛利家の旧領は周防18万石が福島正則に与えられ残りは秀吉旗下の小大名に分割された。


この中国、九州に自身の信用出来る譜代家臣を配置した事は言うまでもなく朝鮮出兵の準備の為であり、信親たちもそれに巻き込まれていくのだった。


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