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王様の趣味は秘密です  作者: ブラックス
4/5

王様の趣味は再増税

ここまで増税するのに、どれだけ苦労したと思ってるんだ!!

 王宮の謁見の間には、王とその秘書官、二人の姿があった。

「王様、なぜ私がこのような格好をさせられているのでしょうか?」

 ポニーテールにした金髪を揺らしながら、黒光りするエナメルのボンテージに身を包んだ秘書官が立っていた。

 あたりには馬はいないが、手には乗馬鞭を持っている。


「余の愉しみじゃ。存分に役目を果たすが良い。

ていうか、オチが見えてる気がするのは儂だけなのか?」

 ひげをたくわえ、半裸の肥満体で木製の椅子に腰掛けた王は言った。



「ご安心ください。私にも想像がついております。」

 ピシャリと鞭を手に打つ。


「ところで、平民達の間では半年ほど前から疫病の蔓延し、彼らは疲弊しています」


「それは知っておる。GOtoHELLじゃ!」


「仕事も減り、収入は激減し、日々を生活するのも大変と聞き及んでおります。」


「そうか!!では増税だ!」


「……、今なんと?」


「平民共の生活が困窮しておるのだろう?!なら増税だ!」




 秘書官の細い眉がぴくりと動く

「それは、どういう意味でしょうか?」


「だーかーらー、余の借金が……」


「はいはい、そろそろ本当のことを言いましょうね。」


「えーっ!嫌だな~。じゃなかった、おほん。出来れば拒否したいのだが仕方ない。」

 王は、背筋を伸ばし覚悟を決めて言う。


「すまぬ……。余が嘘をついておった。

余は単に惰眠を貪る国民の、地獄のような貧困に喘ぐ姿が見たいだけじゃ」



「左様か……。」


 秘書官は、どこからか麻縄を取り出すと、手際よく亀甲縛りにし、上を見上げると、いつからかそこにある梁に、王を吊し上げた。


「よいしょっと」


 両手を後ろ手に固定された、海老反りの王の体が宙に浮き、少し回転する。



「あんた、マジで糞外道だなっ!」


 と、秘書官は乗馬鞭を放り投げると、代わりに一本鞭を取り出した。


「ちょっ、それ痛いヤツやん!!」

 とか言いつつも、口元は緩み、目はボンテージの胸元に釘付けである。


「問答無用!!!」


 ピシーッ!

 むき出しの内ももに鞭の直撃!!

 何故かとても手慣れた感じがする。


「ああーっ!」


 王は、……以下略。

なんていうか、もう、ただ増税したいだけだろっ!

って思ったの、私だけ?

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