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入学試験の斬!

試験編です。


しばしの間、お付き合いください。


転移した先では、実技試験の対象らしい巨大なゴーレムに向かって魔法を打ち込む受験生たちの姿が見えた。


「なるほど、こういうタイプか。」


ある程度予想はしていた。

まあ、対象を破壊する様な試験ならまず失敗する事はないだろう。


受験生が放った火の魔法が、ゴーレムに当たる。

黒煙が流れ、ゴーレムが炎に包まれる


だが、


ゴーレムは未だ健在だった。



それを見た受験生は


「なんだって、今のは僕の最高の魔法だぞ!一介のゴーレム風情に耐えられる訳が無い!イカサマだ!僕を合格させないためだな!」


そう魔法を放った金髪の受験生が喚くが、試験官は取り合わない。


「あーはいはい。そういうのいいから。次の方どうぞ〜。」


歯牙にもかけないその言いざまに受験生らしい小年は頭にきたようで、先ほどとは比べ物にならない威力の魔法を試験官に放った。

試験官は既に、次の受験生の方を見ていて気づいていない。


「おっと、それ以上は不味い。【フツ】。」


そう呼びかけ


『ん。』


顕現した神器を振るい


今、この瞬間だけ


世界を斬り離す


そして俺たち以外が停止した世界の中で彼が放った魔法を斬る。


次の瞬間世界は動き出す。


「喰らえっ、は?」


そりゃ困惑するだろうな

放とうとした魔法が撃てなかったのだから。


「………?いま、何か?気のせいですかね?」


勘のいい人だ。ほんの僅か、刹那の次元の歪を感じ取ったんだろうな。


先の試験官とは別の女の人が担当らしい。


「次の方〜?えーと、ラグナさんですかね?ラグナさーん!」


「あ、はい!よろしくお願いします。」


実技について簡単に試験官に説明を受ける。


「初めまして。今回試験官を担当させていただきます。『セラ・デメット』と言います。さて、試験についてですが先ほどの方の様にゴーレムにラグナさんの自身が扱える最も威力の高い魔法で攻撃していただきます。評価はゴーレムの損傷具合で判断します。注意事項としましては、自身に限界を超える魔法の使用はやめて頂くと助かります

。以上ですかね。何か質問等ございますか?」


「いえ、特にありません。ありがとうございます。」


「それでは、これより実技試験を行います。構えてください。」


「?ああ、このままで大丈夫ですよ。」


「ですが………」


「大丈夫ですので。」


「わかりました。では、スタートです。」


ゴーレムの両目が光る。


来る!


って焦るんだろうな。普通なら。

生憎と、此方はただの人間では無いのでな。


「恨みは無いが俺の目的の為、斬らせてもらう!」


俺は【火】【水】【木】の混合魔法にしてある意味俺のオリジナル魔法である【エレメンツ・ブレイド】を発動する。と言っても、後二属性ともやろうと思えば行けるのだが、下手に目立っても仕方ないからな。


「よっ、と。」


【エレメンツ・ブレイド】でゴーレムを両断する。


ふむ、まあ三属性ならこんな物だろう。何より、【フツ】も【空】も使用していないのだから。


「な、真っ二つ!?いえ、それもですけど、無詠唱!?」


?何か驚く要素があっただろうか?もしかして手を抜きすぎたか?


「何か不備があったでしょうか?」


試験官に問う。


「あ、いえそういうわけではないんですが………先程の魔法は?」


「?ええ三属性の混合魔法ですが。」


「三属性!?普通、属性は多くとも一人につき二つなんですよ!?」


「そうなんですか?いえ、両親が日常的に三属性を使用しておりまして。」


「どうなってるんですか貴方の家は!?はっ、ちょ、ちょっと待ってくださいね。もしかして学園長先生が言ってのは………あの!ラグナさん貴方のファミリーネームは『シュヴァリエ』だったりします?」


「ええ、そうですが?」


「やはりそうでしたか。ならば、納得ですね!」


ちょっと待て。父さんたちなにやらかしたんだよ!名前だ出しただけで納得されるとか。


「はあ。あの、そろそろ筆記試験の方に移っても?」


「あ、失礼しました!はい!移っていただいて結構ですよ!」


「それでは、失礼します。」


「はい!また、お会いしましょう。」


ん?またって………まだ合格してないのに。

ま、それだけ期待してくれていると言う事なんだろうな。

とりあえず次の場所へ移動するか。移動用の魔法陣は………アレだな。

魔法陣に飛び込むと次は机のある部屋についた。

どうやら、魔法陣から魔法陣までのルートの中で部屋はランダムに振り分けられるらしい。

俺がついた教室九つの席が置いてあって既に八つが埋まっていた。

近付くと、教壇に立っていた受験生と思われる黒髪の少女が声を掛けてきた。


「やあ、ボクの名前は『センリ・シンセス』だよ。よろしくね。ラグナ君?」


なぜこちらの名前を知っているんだ?


「ああ、そうだが?」


「ああ、やっぱりそうだったんだ。実はね、先日、友達のダグワルトから君が来ると聞いてたからね。急遽、試験官を交代してもらったんだ!」


「ということは、まさか。」


「うん!ボクがこの学園の学園長だね!そして今は君の試験に監察官でもあるけど。さあ、席について、みんなが待ってるからね。」


学園長ちっちゃくね?


「なんか今すごく失礼な事言われた気がする!」


あ、やべ。


「いやー気のせいじゃ無いですか?」


「というか早く席についてよ!ホラ、一番端っこの九番目の席だよ。」


「了解です。」


席に着くと、直ぐにセンリにプリントを配られた。


ふむ?コレ本当に試験か?

まあ、いいこのくらいなら何とかなるだろう。


〜暫くして〜


試験終了!


「こんなものか。」


「お?終わったみたいだね!………うん。総合結果が発表されるまで一週間くらいかなー。家でのんびりしてきなよ!」


「はい、ありがとうございました。」


後は結果を待つだけだな。

いかがでしたでしょうか?


次回更新は五月二十一日頃、かな。

お楽しみに。

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