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天職発覚の斬!

今回から物語が動く様ですよ?


では、少々の間お付き合いください。

『天命の日』。

それは、十歳の誕生日を迎えた子供たちが教会に行き自身の『天職』を神様に授けて貰う一年に一度の日…………らしい。当然、先日十歳の誕生日を迎えた俺こと『シュヴァリエ・フォン・ラグナ』もその例に漏れることなく同世代の他の子供たちと同様に教会へ向かうのだった。

外見的に普通の子供たちと違うのはフツの形状を変化させてブレスレットにしているくらいか


教会へ入って先ず驚いたのは人の多さである。

てっきりもう少し人数が少ないものだと勝手に思っていた。

同行していた父、ダグワルトと母、マリンに誘導され並べられた長椅子へ着く。

「さて、いよいよラグナの天職がわかるわけだけど。どうだい?ラグナ。緊張してるかい?」

左隣に座ったダグワルトが言う。

「ああ、流石に少しだけね。」

そう言い苦笑する。

「そんなに緊張する必要なんてないのよ〜?」

「ありがとう母さん。少し気が楽になったよ。」

『ますたー、そろそろ。』

おっと俺の番が来たようだ。

テレパシーで教えてくれたフツに礼を言う。


ありがとうなフツ。


『べつに。あたりまえのことをしただけ。』


天命の裁定は一人づつ行われる。個室に呼ばれ、最高司祭の目の前で神に授けられたという神器らしい水晶に触れることでステイタスプレートと呼ばれる身分証明書の様なものに自身のパラメータ、そして天職が現れるというものだ。


閑話休題。


そして、最高司祭の前の台座に置かれている水晶に触れる。


瞬間


光が爆発する。


周囲が騒がしいが俺は今それどころではない。

水晶に触れた瞬間現れたステイタスプレートを見て愕然としているからだ。

なんだこれは。理解不明。頭が理解することを拒否している。

いくら此方の世界の常識に疎い俺でもこれはわかる。酷すぎる。正しくぶっ壊れだ。


名前 シュヴァリエ・フォン・ラグナ 種族 人間?(今の所は) 性別 男

筋力SSS 魔力SSS 敏捷SSS 体力SSS 耐久SSS 知力SSS 幸運EX

天職 【剣聖】【剣鬼】【剣神】【剣魔神】【剣を司りし者】【究極概念:剣】 【火を操りし者】【水を操りし者】【木を操りし者】 【光を操りし者】 【闇を操りし者】【五色を操りし者】【空の使い手】【空を操りし者】【空の担い手】【空の神器の主】【究極概念:空】【女神の奇跡を受けし者】【女神の依頼を受けし者】【神殺し】………エトセトラエトセトラ。天職適性の多いこと多いこと。特に最後の辺りは特にアウトだろう!

『さすがはますたー。すていたすもばけものだった。』


まあ、たしかにな。自分でも酷いと思うわ。


流石にこのステイタスはマズイだろうと思い、魔力で覆い隠し天職の適性を【剣聖】だけにしてステイタスの値も偽装する。コレで少しは誤魔化せるだろう。

偽装したステイタスプレートを最高司祭に渡す。

「これは、なんと言うべきでしょう。ラグナ君でしたか?気を強く持って欲しいのですが、君の天職は私も聞いた事が無いのです。ですが、字からして魔法に関係する物とは到底思えません。残念ですがステイタスの値からしても魔法が使えることもないでしょう。」だから、と言葉に詰まる司祭を尻目に、まさか完璧に誤魔化せるとは俺も思ってなかったが今更偽装を解くのもおかしな話だと思い、せめて自分の天職を受け入れられずにいる子供の演技をしてみた。

「そんな、俺は………」

項垂れて落ち込んでいるフリしている俺に司祭が慌てて慰め言葉かけてくる。

「だっ、大丈夫ですよ!魔法使えなくたってやれる事はたくさんありますから!そんなに落ち込まないで下さい!」

ありがとう、感謝を司祭に言い父母の元へと帰る。

席に着くと、

「それで?本当はどんな結果だったんだい?」

うわ、早速偽装してたのがバレてる。

「そうよ〜ママもラグナちゃんの本当の力を知りたいんだから〜。」

マリンがいつもの笑顔で聞いてくるが、目が笑ってない。

「え、えっと家に帰ってからね。何処に耳があるかわからないから。」

そして他の子供たち全員分天職を授け終わった後、それぞれの天職について司祭から軽く説明があった。

各所から喜びの声が聞こえてくる。

「さて、それじゃあ帰ろうか?」

席を立ちダグワルトが言う。

「そうね〜、ラグナちゃんの力も気になるしね〜。」

「ああ、帰ってからじっくりと、ね。」

こうして、俺は天命の日の儀式を終えたのだった。


帰宅後、俺はさっさと説明しろとばかりにこちらを見てくるダグワルトとマリンに偽装を解いたステイタスプレートを見せる。

すると存外、二人の反応は何処か合点行ったような表情していた。

「まあ、このくらいのステイタスはないと僕たちの魔法は斬れないだろうからね。」

「そうね〜。これでも私たちの腕が落ちてない自信はあったのにね〜。でも、このステイタスならそれも納得がいくものよ〜。」

「そっか。………天職については聞かないの?」

「ラグナが自分から言わないって事は言いたくないってことだろう?なら、親としてその意思を尊重するまでさ。」

「父さん…ありがとう。そう遠くないうちに話せる日が来ると思う。その時まで待っていて欲しい。」

「当たり前じゃない。私たちはあなた親なんだもの。ラグナちゃんが話せるようになるまでずっと待ってるわ。」

「ありがとう。母さん。所でルミナにこの事は。」

「ああ、わかっているとも。あの子がもっと成長するまで秘密にしておくさ。」

そんな事を話していると、あっ、とダグワルトが声を挙げた。

「どうしたの父さん?」

「あなた、もしかして学園の件かしら?」

「そうだよ。ラグナ、王都の学園に興味はあるかい?」

「王都の学園と言うと、国立メディス学園か、面白そうではあるね。」

「そうかい。なら学園長に紹介状を貰ってこよう。」

ちょっとまて。学園長?

「父さん、どういうことだ?学園長って…」

「あら〜?ラグナちゃんは知らなかったのかしら?パパは学園長先生と同級生の友だちなのよ〜。」

そういう事なら納得できる、のか?

「とりあえず次の入学試験に間に合うように貰ってくるよ。」

「ああ、頼むよ父さん。」

「正し、僕がしてあげられるのはラグナが受験の資格を得る所までだよ。合格するかどうかはラグナの勉強次第だね。」

「わかった。そこまでしてもらって落ちる訳にはいかないからね。全力で勉強するよ。」

「分からない所があったらママに聴いてくれていいからね〜?」

『ますたー、わたしにもきいていい。』


ありがとうなフツ。頼りにしてるよ。






それから数か月後。



ラグナは国立メディス学園の入学試験を受けるべく、受付にて試験の説明を受けていた。


「つまり、試験は実技と筆記二種類あるんですね。」

「そうだね。基本は両方の合計点で評価されるけんだ。まあ、どっちかの成績が飛び抜けて良かったりするとそれだけで合格できちゃったりもするけどね。」

お姉さんの応援してるよー、という声に頭を下げて

「では、そろそろ時間なので。」

「うん。頑張ってね!」


確か最初は実技だったな。移動する魔方陣は………アレだな。

さあ、行こう。


そして俺は紫の光が迸る魔方陣へと乗るのだった。


以上です。

正直な話、最初は学園編は予定していなかったのですが………筆が走ってしまいましたので。


次回は五月十九日を予定しております。

次回更新をお待ちください。


ちなみに、綾人が転生した世界の名前は【オルトランド】と言う名前だったり、ちゃっかり学園の名前が【メディス】だったりします。

蛇足でしたかね。


※此方の手違いにて予約投稿時間を二十一日に設定してしまいました。申し訳ありません!

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