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どもどもどーも
久しぶりにこの作品を書こうと思ったカップルの彼氏の方と喋ってきました
まあとりあえず相変わらずって感じで、幸せそうでよかったです
まあ僕も未練は切れたんで次の相手探し頑張りましょうかね
返ってきた模試の結果は過去最高だった。
変なミスもなく、塾の先生に褒められた。
数学や社会、理科はポンポン解けていく時の感覚が僕は好きだった。
それもそのはず、模試の過去問、問題集、学校テスト問題をやり込みまくってこの三教科は九十点をキープ出来ていたから。
僕はあの日から学校に行ってない。
みんなと会うのが怖いのだ。
佑樹や上条はもちろんのこと、水樹、叶鳴、志帆、咲良の顔を思い浮かべるとますます行きたくなくなってくる。
だから学校に行ってる時間を全て塾にあてた。
別に親も反対しなかった。
受験期というのを配慮してくれていたのだろう。
僕はまた集中して問題を解き始める。
もう何周もした本たちを。
ただこのことを紛らわすにはこれしか無いと今の自分では結論が出せなかった。
◇◇◇
あいつが来なくなってから一週間が経過した。
クラスでも少し問題になったが、二日程度でその雰囲気は無くなり、前のいつも通りの空気に戻った。
内緒で持ってきたケータイを取り出しても、LINEの返信はない。
受験が迫っているというのもあり、塾にでも篭っているのだろう。
俺はケータイをしまい、ぼーっと外を眺めていると授業の終わりのチャイムが鳴った。
帰りの学活も受験のことばかりで三学年の気はもう受験だった。
ある程度の志望校は見つかり、俺も勉強の毎日が始まっている。
意味の分からない古文単語や英単語を見てるとイライラしてくる。
俺が単語帳を開きながら、帰っているとそこに現れたのは志帆と咲良だった。
「ちょっと話があるんだけど」
「ん、分かった」
「ここではなんだし、ベランダ行こうよ」
「そうだな」
俺は単語帳を閉じて、ベランダに向かった。
外は満開の青空でもなければ、雷が鳴っているような大雨でもない。
雲はあるが、青い空も見えている気持ち悪い空だった。
まるで今の雰囲気を透視しているかのように。
「拓馬が学校来なくなって一週間だね」
「先生は体調不良って言ってるけど一週間だと流石に嘘だよね」
「LINEも返信ないんだよな」
「私......過去のこと全部話したんだよね」
「過去って......上条とのことだよな?」
咲良は黙って首を縦に振った。
俺も咲良から過去に何かあったのかは聞いていた。
上条とのことや、地位、いじめ。
だがそのことであいつが休んでいい理由になるのか?
あいつが咲良のことを好きなのは知っている。多分志帆も。
全ての理由が昨日の会話にあり、だがその事実はあいつしか知らない。
俺は黙りこむ二人にこう言った。
「この問題、俺に任せてくんねえか」
「「え?」」
「いまあいつと話せるのは多分...俺しかいない。ネットが繋がらねえなら直接会ってくる。そして明日から登校させてみせる」
俺はバックを持ち、ベランダを出た。
階段を一弾飛ばしで降り、玄関で靴を履き替えてから、校門を飛び出した。
◇◇◇
九時になり、塾が終わった。
朝の八時から篭っていたから、半日以上篭っていたことになる。
しかしそんなことを考えてる余裕なんてなかった。
気を紛らわすのに精一杯の精神状態だったからだ。
僕はエレベーターで一階まで行くと、そこに一人の男が立っていた。
紛れもない、柳沢水樹だ。
僕は心臓がギュッと締まるような感覚がした。
水樹のその笑みが怖かったのだ。
「よう、こんな塾行ってたんだな」
「......なんで」
「ん?」
「なんで水樹がここにいるんだよ」
「お前に会いに来た」
「なんでよ」
「なんでってお前がLINE無視するからだろうが。なんで学校来ねえんだよ」
「......水樹はさ言ってたよね。地位を気にするってさ」
「ああ」
「それってさ本当に必要なものなの?」
僕は正直に言う。
水樹の言う地位と咲良の言う地位が違うはずない。
手に汗が溜まるのを感じる。
ただもう止められない。
あの時と同じだ。
「俺にとっては必要なもんだった」
「それは体を売ってたとしても?」
「は?なんだそれ」
「やっぱ知らないんだ。咲良は言ってたよ地位が大事だって。それを体を引き換えにする程ね。意味わかんないよ」
思っていたことを水樹に全てぶつける。
「だってそれは...咲良が咲良自身じゃなくなってしまう。誰かの印象操作で変わったように見せかけて変わってないんだ。それを咲良はあたかも変わったかのように言って、そのせいで他の人からもいじめられて、私は何もしてないって......」
「おかしいじゃないか」
周囲の目を気にすることなく、僕はありったけのことを吐いた。
それも出会って間もない彼女のことを。
自分を捨ててまで地位を手に入れようとした彼女のことを。
でもまだ好きな彼女のことを。
「そう......だったのか」
水樹の顔は死んでいた。
腐った魚のような目だ。
こんなに活気のない彼を見るのは初めてだった。
「だから僕はどうしていいのか分からないんだ。だから一日中ここに閉じこもって勉強という気を惑わせる道具を用いて何も考えず、過ごしているしか出来ないんだよ...」
「けどお前はまだ咲良のことが好きなんだよな?」
「うん」
「じゃあ思っていることあいつにまた言ってやればいい」
「え?」
「もう過ぎたことかもしれないけど、そんなことを言った咲良にまた一発かましてこい」
水樹はニッと歯を見せて笑った。
僕は気づくと涙が溢れていた。
人生で久しぶりに泣いた。
それも人前で。
水樹が背中をさすってくれてるが収まる気配がない。
みっともない、どうしょうもないそう思われているかもしれない。
自分でもそう思ってる。
ただ今日だけ...今日だけは泣いてもいいとそう思えた。
◇◇◇
翌日の朝、僕は普通に登校した。
水樹の方を見ると昨日の笑顔と同じように笑ってくれる。
僕も笑い返した。
そうしていると水樹では無い違う人物が僕の元に歩み寄ってきた。
「たく」
その愛称で呼ばれ、こんなに低い声のヤツは一人しかいない。
「佑樹...」
「本当にすまなかった」
佑樹は腰から体を曲げ、僕に謝罪してきた。
拳は握られているが、震えている。
「気にすんなよ。もう終わったことだろ」
「......ありがとう」
「ただ完全に許したわけじゃないし、これからも許されることは無いと思うけど、僕はまた佑樹と叶鳴と三人で一緒にいたい」
「ありがとう...ありがとう...!!」
歓喜余って泣いてしまった。
水樹はまたも笑ってくれた。
本当に強い人だ。
そうしていると担任がやってきた。
「おはよう。今日はみんなに残念なニュースがある」
学活が始まったので本を開いた。
どうせ担任の話なんてどうでもいいことだ。
「今日をもって同学年の新川咲良が転校することになった」
持っていた本は滑り落ち、床に落ちる。
そんなの取る気もなく、僕はまたどん底に落とされた。
多分、めちゃくちゃ多分ですけど、次で最後です
少し長めだと思います
最後までよろしくお願いします




