Dream online
Dream online...?へぇ~、随分とこったつくりだなぁ。ものは試しに入れてみるか。そんなに容量でかくないし、やりたかったMMOだし。
開いていたページから公式サイトへ、そこで会員登録してダウンロードしてインストールして...書いてある通りに済ませ、今日は疲れたと言いながらパタリとベッドに倒れ混む。
それもそう、今日はある新人賞の授賞式だった。当然、参加者の一人として。越えられることのできない壁をまた感じた翔。
横になりながら、目をつぶりながら今日のことをグルグル考える。ああだった、こうだったと思い出す度に自分の無能さ、無力さを思い知らされる。
はあ...まさか最優秀賞をとったのがあんな小さな少女だったなんて。ペンネームは確か...「柚子の葉」だったかな。彼女の作品読んでみたけど凄かったな。柚子の葉ちゃんの世界観や発想、思想に見事に引っ張りこまれる。それに比べて僕は...やっぱり向いてないんだな、小説家。
うーん!疲れたなぁ...。
翔は軽く伸びをして冷たい冬布団の中に足を突っ込んで眠った。
翌日
朝から何もすることがない日曜日。いつもなら次の賞に向けて小説
を書いているところだったが、パソコンを起動させてゲームを始めた。
初期インストールの間中、ぽけーっと窓の外を眺める。あの鳥は自由でいいなあとか、今日は雲がちょっと多いかなあとか、平和を染々と感じていた。
ああ~、僕も年取ったのかなぁ、おじさんくさい事しか考えられないな。
そんなこんなでチャラチャラと初期インストールの終わった音がして、大画面に大きくDream onlineと出た。