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新米教師の革命クラス  作者: YUME
欠陥クラス?
6/6

放課後2

 ☆


カタカタカタ……。


 時間は午後となり、午後の授業も終えて放課後を迎えた。

 私は今、職員室で事務作業に取り掛かっていた。

「ふう……」

 教師生活ってこんな感じなのかしら……などと思いながら長時間座っていた椅子の上で体をほぐした。

「……りーん」

 後ろの席から私を呼ぶ声が聞こえた。後ろの席に座っているのは、言うまでもなく和人だ。

「はい? 何ですか和人?」

「凛ならこの総合学習の授業はどんなことする?」

 和人が私を手招きしながら席をずらす。

 和人が操作していたパソコンの画面を覗いてみると、そこには明日の時間割が載っていた。

 明日の日程で六時間目に総合学習の時間が入っている。

「そうですね、クラスの今現在の学力を理解するためにも小テストでもおこなったりしますかね」

 私は率直にやっておきたいことを告げた。

 今日授業を行ってみて、どれくらいの早さで授業を進めればいいのか早いうちに知っておきたかった。

 和人が私の目をじっくり見る。

「ふむ、じゃあ明日の総合学習の中身は任せた」

 和人が言った言葉を理解していく。

 少し間が空き……

「……はい!? まさかそのために呼んだのですか!?」

「そういうこと、気付くの遅いぞ」

「ハア、分かりました……って、なんでニヤニヤしてるんですか!?」

 いつの間にか和人の口元がにやけていた。

「いやー、凛が面白くて……」

 すると、さらに和人の顔が笑い顔になってくる。

「と、とりあえず、あ、明日は任せ、た」

 下を見ながら私には見えないようにしているつもりなのだろうが喋り方と今までの付き合いでどんな顔しているのかすぐに分かる。

「はいはい。分かりましたからそのにやけ顔を静めてください」

「あ、あぁ、分かっ、た」

 和人が一度深呼吸を始める。

「そんじゃ頼むわ」

 和人はそう言って再びパソコンに向かい合って事務作業に進んだ。

 カタカタカタと心地よいリズムのタイピング音を聞きながら私も再び自分の事務作業に戻った。


 ☆


 シャー

 シャワーの音が響き、湯気に包まれていく室内。

「……ふぅ」

 温かいお湯を全身に浴びながら私は息を小さく一つ吐いた。

 キュッキュッと、シャワーのノブを回す。

 浴槽には少し熱めに入れたお湯が張っている。

 浸かった瞬間は熱く感じたが、身体が少しずつ慣れていく。

「うーん、どうしようかなー」

 家に帰ってからずっと同じことばかり考えてた。理由は、明日の小テストのことだ。

 結局、あの後もどんなテストをするか決められず、今日の仕事が終わってしまった。

「とりあえず一年生の問題から出そうかな」

 湯船に浸かりながらどのような問題でどれくらいの難しさにするか考える。

「……うん、だいたいこんなものかな」

 頭の中で大体の構想を作り上げる。

 忘れないうちに湯船から出て、バスタオルを巻いてメモを取る。

 一段落終えたら服を着始める。

 お風呂場から出て早速キッチンに向かう。

 キッチンに入ると、私は一直線に冷蔵庫に向かい、冷凍庫の扉を開いた。

「んふふっ♪ アイスアイス~♪」

 冷凍庫の中に入っている大量の棒アイスの中から一本取り出す。

 お風呂上りのアイスは一日の中で一番の至福の時間の時だ。

「んふ~♪ 今日も最っ高♪」

 アイスを舐めながらリビングのテーブルに置いているパソコンを開く。

「さてと、問題作らなきゃ」

 その後私は、眠くなるまでパソコンと向き合っていた。

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