かくれんぼ
「かくれんぼしっましょ、笑うと負けよ」
何それ?気になったので聞いてみた。
「かくれんぼだよ」
「にらめっこしましょうじゃないの?」
「にらめっこ?かくれんぼだよ、お姉ちゃんもやってみる?」
私は公園で少女と一緒にかくれんぼをやることにした。
「鬼は誰?」
「鬼はあの子ー」
「あの子?」
「もう始まるから隠れよー」
私には鬼がどこにいるのか分からなかった。
「隠れたらかくれんぼしっましょ、笑うと負けよって言うんだよ」
そう言われ、私と少女は違うとこに隠れることにした。
私は公園の物置に隠れることにしさっきの言葉を言った。
「かくれんぼしっましょ、笑うと負けよ」
この言葉を言ったが私からじゃ始まったのかまったくわからない。
だが遠くから
「1…2…」
低い声で数えてる声が聞こえた?声は低かったが女性ぽい声だった。
「8…9…10」
その声の人は10まで数え終えたら、喋るのをやめた。
あの人が鬼なのか、気になったがかくれんぼなので、
今は隠れることにした。
それから30分後、誰も来る気配もなく時間が流れた。
ふと思い出すと少女はあの子と言っていたが、声的には大人の女性ぽいが聞こえた。
その時…
何が近づいて来るのがわかった。
(えっ…鬼が)
「お姉ちゃんこっちにいるよー」
さっきの少女の声が聞こえた。
鬼に私のことを教えているのか、どんどん足音は近づいてきた。
少しずるいが物置の鍵をかけることにした。
ガチャガチャ
ドアを開ける音が聞こえた。
ドンドン
右からは叩く音が?2人いるから?
それから左でも
ドンドン
えっ…嘘なんで、2人だけじゃないの…
それから気づけば色々なところから扉を開ける音や壁を叩く音がした。
今すぐ出たかったが、私の心は恐怖に変わっていて外に何がいるかと思うと出れなかった。
もう出たい…
怖い…
そう思うと今度は
アハハっ
沢山の笑い声がした。ただかくれんぼをしてるのになんでこんなことに…
私はついに
「もうやめてよ!」
大声で叫んだ。
だがそれでも笑い声が聞こえ、後ろに気配を感じた。
見たらだめだ…
「1…2…」
低いトーンでさっきの女性の声がした。
周りにはたくさんの音…
笑い声
後ろの人
ついに私はおかしくなったのか笑ってしまった。
「あはははははははは」
かくれんぼしっましょ、笑うと負けよ
「みーつけた。」
私は気づけば燃える物置の中倒れていた。
周りからは
「くそう!もっと早くドアを開けられていれば!」
や
「助けられないのか…」
沢山の声が聞こえた。燃える物置の中私は死ぬのか…最後に少女の声が聞こえた。
「かくれんぼしっましょ、笑うと負けよ」
かくれんぼ…私はかくれんぼしていたんだ…
これが最後に聞いた台詞だった。
ホラー短編二作目です。
今回は短めに書きました。
一作目の鈴の音もぜひ読んでみてください。
ありがとうございます。