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孤立無援の荷物持ち  作者: 十鳥
第一章:召喚されたぼっちな僕
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プロローグ⒋ぼっちな僕のステータス検査

すみません、1話のところまで行きませんでした


 この国の王様は11、2歳の少年だという

 しかし王をよく見てみると、なるほど確かに他者を圧倒する雰囲気を持っている...ように見える

 確信が持てないのはこの僕の感覚が正しいのかわからないからである


 さてどうなるのか、と考えていると案の定、神崎が前に進み出て行った


「国王陛下、今私たちは突然このようなところに連れてこられ困惑しています。どうかご説明をお願い致します」


 と丁寧に腰を折り、お辞儀をする姿はまるで上流貴族のようだった

 神崎の態度に感化されたのか、周りのクラスメイトも次々に頭を下げる


 僕も空気が読めないわけではないので、周りにならうと、国王やその側近などこの場にいる多くの人が呆気にとられた顔をしている


 どうやらこんな態度でこられるとは思っていなかったらしい

 だが、こちらは教育水準の高い日本で生まれ育った人間だ

 最低限の礼儀くらいはみんな弁えているだろう


 改めて日本人ってすごいな、と思っていると

 国王の側近が現状の説明とこの国の状況を話し始める


 曰く、どうやらこの世界では【魔種】という種族がいて、その【魔種】が今世界へ向けて侵攻しているというのだ


 これを脅威と感じた【人類種】、つまりこの国は周りの国々と同盟を結ぶ

【獣人種】、【水棲種】、【機械種】

 これにより世界では今、【魔種】対【人類種】同盟との全面戦争となっている


 この戦争を一刻も早く終わらせようと考えた国王が今回の勇者召喚を提案したらしい


 戦争を終わらせるために、さらなる武力を呼び出すという行為は、僕からしたら本末転倒だが

 彼らからしたら『一刻も早く』、『【人類種】側の勝利で』終わらせたいのだろう


 だから勇者は召喚された......というのが、僕たちがここにいる理由である


「ですが、国王陛下。ここにいるのは安全なところで暮らしていた者たちであり、決してこの世界の人々のように戦いをしていたわけではありません」


 そういって、国王に反論したのはやはり神崎だ


「心配には及ばない、異世界から召喚された勇者というのはそれだけで十分戦力になるのだ」


 国王はそう言っったあと


「そうだ、これから勇者様方のステータス検査、及び適性検査を行う。これを見れば自分達がいかに強いものなのかを知るだろう」


「わかりました。じゃあみんな、ステータス検査をしに行ってみようか、まずは自分の力を把握してからでないと行動できないだろ?」


 神崎の言葉に、納得した僕たちは案内された部屋へ向かう

 勝手に決まったことに文句を言う人も結局彼について行った


 案内された部屋は、先ほどの謁見の間よりは狭いが、それでも教室の2倍くらいの大きさを持っていた

 部屋の中央には占いで使いそうな大きな水晶玉

 その手前に座っているのは、優しそうなお姉さんだった


 僕たち全員が部屋に入るのを確認すると


「ではこれからステータス検査をしようと思います。もっとも、ステータス自体はステータスと唱えることで表示されるのですが......」


「じゃ、なんで俺たちを呼んだんだよ!」


 とお姉さんに、言ったのはもちろん同じクラスの佐江塚(さえづか) 翔太(しょうた)

 地球では、不良生徒として名が知れていた

 彼は顔はよく、運動神経もいいのだが唯一頭だけはあまり良くなく、そのせいで不良となった

 らしい


 普段から喧嘩っぱやい彼が声を荒げながら言うと


「待ってください、まだ説明は終わってません。」


「じゃあどうするんだよ?」


「いいですか? ステータス検査をする前にその人の魔力の道、いわば魔力回路を開かなければそもそもステータスすら表示されません」


「その魔力回路とやらはどうすれば開くんだよ」


「簡単です、この水晶に触れてもらうだけでいいのです。」


「はぁ? だったら最初からそう言えよ」


「っ.....ですから.........いえ、なんでもありません。ご無礼を失礼しました。」


 フン、と鼻息を荒げクラスメイトの所に戻る佐江塚

 あいつは異世界にきても傲慢なとこは変わらないんだな


「それでは魔力回路を開きましょうか。」


 お姉さんがそう言い、クラスメイトが次々に自分の魔力回路を開いていく


 そして全員の魔力回路が開き終わると、今度はステータスを確認している

 僕も周りに習ってステータスを確認してみた


 ステータスと念じてみると、目の前にウィンドウが開かれる

 さすが異世界だな、と妙なところで納得した

 早速見てみよう



 ____________________



 ヨハレ・トトリ

 性別 男

 種族 【異世界型人類種】

 天職 【運び屋】

 称号


 レベル 1

 HP 75/75

 MP 234/234


 STR 37

 VIT 6

 AGI 230

 DEX 129

 INT 89


 固有スキル

【収納魔法】


 スキル



 加護

【???】


 _____________________




 ………………………………これはどうなんだ?


 いや、かなり低いステータスだけどさ

 とくにVIT、6ってなんだ 6って!!

 紙装甲じゃん!!

 ペラっペラだよ!もう!

 でもAGIが高いな、MPも高いし、意外とこの中では優秀なのかな?


 そう思っていた時期がありました

 周りのクラスメイトから聞こえた声が、無慈悲に僕の耳へと届いた


「おおっ!俺、MP 700あるんだけど!!」


「俺なんか、STR 800だぜ! 」


 次々に上がる声が僕の心をえぐっていく

 え?800?まてまてまて

 多過ぎだろ!?


 まって、これクラスメイト全員による、集団ドッキリじゃなくて?

 誰か前に出てきて、ドッキリ大成功の看板あげてくれよ!!


 っていうか、この世界の平均ってどれくらいなんだ?

 確認するために僕はステータスをタップしてみる



 _____________________



 STR ・筋力を示す数値。直接攻撃などに関係する。

 平均男性の数値を基準とする。

 平均男性の数値は50


 VIT ・耐久力を示す数値。これが高いと被ダメージ量が減る。また状態異常にも強くなる

 平均男性の数値を基準とする。

 平均男性の数値は50


 AGI ・俊敏を示す数値。そのまま、行動速度や思考速度が上がる。

 平均男性の数値を基準とする。

 平均男性の数値は50


 DEX ・器用さを示す数値。敵の攻撃を回避しやすくなる。AGIとは違い、回避後の体捌きにも補正がかかる。

 平均男性の数値を基準とする。

 平均男性の数値は50


 INT ・知力を示す数値。魔法の威力が強まる。また回復魔法の回復量も高くなる。

 平均男性の数値を基準とする。

 平均男性の数値は50。

 ____________________



 AGIとDEXはともかくVITが酷いことになってる…………………


 泣いていいかな?


 まぁ、とにかく僕のステータスがかなり低いことがわかった

 ステータスに希望を見い出せないなら、次はスキルだ!


 固有スキル【収納魔法】のところをタップしてみる



 _____________________



 固有スキル

【収納魔法】

 ・ 物品を異空間に収納できる魔法。アイテムボックス。

 また、異空間では時間が経たず、物品は劣化することが無い。

 スキル使用は念じることで可能。



 _____________________



 なるほど確かに、【運び屋】にふさわしい性能だ

 これなら麻薬密売も余裕だね、うん、余裕余裕

 よし、これからは麻薬で一儲けするか


 ちげーよ!!なんだこのスキル!

 ぶっちゃけ、ド○クエとかでいう『ふくろ』じゃないか!!


 さすが異世界だ、僕の夢を全力で壊しにかかっている

 異世界召喚チート無双というのは、実現できないみたいだ


「それではみなさん、ステータス検査は終わりましたか? これで、みなさんの力の規格外さがわかった筈です」


 規格外ってそんな、フフっ、照れるなぁー

 ゴミステータスなんだけどね、そこんとこどうなの?


 はぁ、帰ろ

 そういえば帰れないんだよね、うん


「では、みなさんにはこれから【魔種】と戦うための訓練を受けてもらいます」


 訓練か、厳しいだろうな

 サボろう、うんサボる


「その前に、ステータスをこちらのステータスプレートに写して提出してください。ステータスプレートは念じるだけで自分のステータスが写されますので、よろしくお願い致します。」


 そういって、お姉さんはみんなにステータスプレートを配っていく

 ステータスプレートに次々に写していくクラスメイトが羨ましい


 僕なんかこんなステータス世に見せられたもんじゃないぞ

 そうはいいながらも、義務は義務だ

 しっかり出すしかない僕だった


 こうして僕はこのステータスプレートを出した

 この情けないステータスが写されたプレートを

こういうとなんかありそうだよね


 そして、訓練の日々が始まった

次こそ、1話のところいきたいと思います

※ステータスの説明を増やしました

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