プロローグ⒉ぼっちな僕が異世界召喚
2話目です
1話まではまだ続きます
たぶん次か、その次くらいには1話の状態になるかと
はいどうみなさんこんにちは、十鳥夜祭です。
前回言った通りあそこに至るまでの状況をVTRでお届けします。
それではVTR!!どうぞ!!
一回言ってみたかったんだよね、これ。
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「きりーつ、きょーつけー、れい」
気だるげな声と共に授業が終わる。
さぁこれから特売だ!!とばかりに周囲の人は廊下に駆け込む。
実際彼らは購買に昼ご飯を買いに行ったので特売というのもあながち間違ってはいないだろう。
とか考えながら僕は自分の机から勉強道具をしまう。
え?お前は昼飯どうすんのって?僕はあんな人混みに巻き込まれるのは嫌なので自分でいつも弁当を作っている。
人混みを我慢して購買に行ったほうがいいと思う人もいるかもしれないが、あいにく僕は人混み恐怖症の人間なのでそれは無理なことだ 。
昼ご飯を一人で食べていることからわかるように僕はぼっちである。
それはもう立派なぼっち、なにせ幼稚園の時から一緒に帰る友達もいなければ一人の僕に話しかけてくる人すらいない。
これは決していじめられているからではない、断じて違う。
べ、別にいじめられてるわけじゃないんだからね!!
実際、キモいやら何やら言われたり、暴力を振るわれたりしてるわけではないのでいじめではないのだろうが、それでも孤立していることには変わらない。
そして孤立しているというのは学校生活を送る上でとても不便なのだ。、
実体験からいうと例えば、中学の修学旅行の班分けでなぜか僕だけ余るように班が分かれたり、また体育とかでペアを組む時にも僕だけ余り先生と組む......といったような具合である。
まぁ、こういうのは一年に何回かならペアが休んだりしていなくなるというのもあると思うだろうが、僕の恐ろしいところはそんなことが生きている中一切無く、先生としか組んだことがないのである。
クラスの人数も絶対奇数だし、男子生徒も絶対奇数。
これはもはや、神にハブられているとしか思えない状態である。
そんな僕なんだが、幼稚園の時から孤立していながらも決していじめられたことは一度もない。
というような奇妙な状況になっている。
そのため一人には慣れているし、というかむしろ慣れすぎて当たり前になっている。
中学2年までの頃は友達を作りたいとか、彼女と遊びたいとか考えていたが、それはもう叶わぬ願いだと最近気付いた、というか悟った。
悟ったとか大層なことを言っているが、言ってることはつまり『僕は彼女はおろか友達すら作れません』ということだ。
体質なのかは知らないが、神様も随分特殊な人をお作りになるものだ……。
その特殊な人が僕なので僕自身全く笑えない。
そんなこんな考えているうちに昼休みも終わりを迎え始めている。
購買に行った生徒もとっくに昼ご飯を食べ終え、友達と談笑している。
さて、僕も授業の準備でもしようかな。
そう一人ごちて授業の準備を始めようとした時だ。
突然チョークが独りでに動き出した。
何を言ってるのかというと、黒板の下に並ぶ様々な色のチョークのうち一本の白いチョークが宙に浮き文字を書き始めたのである。
文字が書かれ終わるとともにチョークが床に落ち、パキッと折れるが誰も気にしてはいない。
それどころじゃないからだ。
チョークが落ちた後に黒板に残っていた文字は。
【異世界召喚が発動しました。呼び出される世界の方々は転移の準備をしてください】
と書かれた黒板を見た僕達。
突然の事態に驚いてはいるが、叫び出したりする人はいない
大方、ドッキリか?とか考えているのだろう。
かくいう僕も、テレビにドッキリで出るのか、どこの番組だろう。
潜入!一般学校にドッキリを仕掛けてみた!!とかそんな感じになるのかなぁとか考えていた。
しかし僕達の予想は裏切られることとなる。
突然黒板が光りだすという事態によって。
黒板が目を遮らないとおかしくなるような量の光を放つ。
光は収まららず逆に強くなっていく、某大佐がいたら
「目が!目がぁぁ!」と言いそうだ。
そのうち自分の体が消えていくような感覚に包まれる。
消えたことはないので分からないが、恐らくこんな感じじゃないの。
そんな思いを抱きながら僕、十鳥夜祭は今日この日地球から消滅した。
読んでいただきありがとうございます
3話は今日の深夜に投稿すると思います