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夜空の渡り人  作者: 澪露
妖力解放編
94/131

人間と鬼



ザッ、ザッ……


どんどん近付いてくる足音



ガチャ…ガチャガチャガチャッ!!


「チッ…!外ニ見張リモ置カナイデ鍵ダケカヨ!」



!!…っ

雅の声じゃない…!?



「オイッ!頭領サンイルンダロ?!」


ドン!!ドンドン!!!



「ねぇリオ…これは…」


「うん。味方じゃない。

いい?絶対に離れないで。」


背中から聞こえるのは恐怖に満ちた幸の浅い呼吸


目の前の扉は

叩かれる度に木が軋む音が多くなってくる



ドンッ…ドン……バキッ!!!



埃と共に扉が割れ、光が差し込んでくる



現れたのは……



「オイオイ…イルナラ返事クレヤ…。」



刀を持った……4体の鬼。敵だ。



「返事?する訳ないでしょ。

小屋ごと攻撃されたらたまったもんじゃない。」


鼻で笑いながら凛桜は鬼達を観察する



刀の握り方、妖力の量からして

鬼の中でもそこそこの強さだと判断できる。

烏天狗の中で例えるなら新人の隊員くらいか…。



「……まずいな」



いつもならすぐに片付けられる強さと数。

だが妖力を使えない今、

自分に出来ることは防御のみ…



凛桜がゆっくり刀を抜いて構えた時、



「ン?アレ、奥ノ女ワ誰ダ?」


鬼の1体が凛桜の後ろで小さくなっている幸を見る


「茨木童子様カラワ"頭領ノ拘束"シカ言ワレテネエケド…」


鬼達が顔を見合わせる


「ッテコトワダ。アノ女ワ………」


気味の悪い笑みを浮かべた鬼達は刀を握り直す



「食ッテモ良イヨナァァ!!!」



一斉に飛びかかって来た鬼を

刀で受け止める凛桜



「くっ………!」


腕にビリビリと伝わる衝撃…

妖力無しだとここまで身体にくるのか…?!



「リオ大丈夫?!」

「大丈夫。ありがとね」


正直大丈夫ではない…。

一回でこの疲労、あと何回受け止められる?!



「まぁ…やるしかないよな。」



凛桜はまだ痺れの残る両手で刀を構え直した




――――





「っ………てぇ…!」



地面に叩きつけられた凛桜は

痛みに顔を歪めながらもすぐに起き上がり、

幸の前に立ち直す



「リオ…!もう逃げよ?!血だらけだよ!!」


「どこに…?人間じゃすぐに追いつかれる…」

「でもっ!!」


もうフラフラだよ……


泣きながら凛桜を支える幸に少し微笑む



まずい…。まだ戦い始めて3分も経っていない。


攻撃を受け流すだけ…

それだけなのに全身が震えるほどの振動で

体が動かなくなる。


満身創痍のこっちに比べて

鬼達はまだまだ余裕の表情…



ハァ……ハァ…


霞む目を擦りながら目の前の敵を見た瞬間



「うっ……ぐっ……!」


突如目の前に現れた刀を

体を反らして既のところで避けた凛桜


だが…



「きゃぁぁぁ!!」

「幸!?」


隙を取られて1体の鬼に幸の腕を掴まれてしまった


「コノ女ヲ人質ニスルノモイイカモシレネェガ…」


鬼が凛桜を見下ろす


「モウ抵抗スル気力モ無サソウダナァ!」


ギャハハハハ!!!!



「はっ…汚い笑い声……。

お前らの醜さそのものだな……!」



凛桜の言葉に静かになる鬼



「……今ナンツッ

「あ?聞こえなかった?

存在そのものが醜いって言ったんだよ。」



フラフラと立ち上がりながら

凛桜は刀を構える


「毎回思うけどさぁ…

なんで鬼はすぐに勝ったって勘違いするの?

……まだ私は生きてんのに。」



任務の前に最初に教わる戦闘の基本


"最後まで気を抜くな。"



そして



「私は……!!

"どんな手を使ってでも勝て"

って教わってるんだよ!!!」



刀を構え直して走り出した凛桜は

まっすぐ鬼に突進していった。



生身…妖力の使えない人間と鬼の戦いになってしまいました。

次回、凛桜は決死の作戦を実行します。

引き続きよろしくお願いいたします!

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