海の向こう
「うわぁ…やっぱり綺麗だなぁ……!」
突如松林から抜け、視界が開けた先には
見渡す限りの大海原。
凛桜は潮風になびく髪を抑えながら辺りを見渡す
「あっ銀様!」
「しっ!!静かに!」
岩の上で座っている銀を見つけ、駆け寄ろうとした凛桜を銀は静止して海の向こうを指さす
「わかるか?
海の方に少し妖力があるんだが…」
凛桜は銀が指さす方向に目を向ける
「いや…何も感じないです…」
「俺もですね。」
凛桜に続き、雅も目を細めて海を見つめる
「そうか…いや、もしかしたらここが当たりの神社かもしれん。というのもな、」
銀は指を海から右側の岩場へと差し直す
「あそこの岩場にな、崩れた鳥居があったのだ。
よく調べてみると根元に龍らしき彫刻があった。」
銀は再度海の方へと目を向けて話を続ける
「だからな、ここにはなんかあると思って色々探ってたんだ。そしたら海の方に妖らしき妖力を見つけて、そのまま監視してた訳だ。」
「どこにもいないと思ったらずっと…?
暑いのにありがとうございます!」
「とはいえ、ここからどうします?
銀様の言う妖力は動いてるんですか?」
雅の問いに銀は首を振る
「いや、全く動かん。
だからな、ちょっとこっちからアピールしよう。」
銀はニヤッと笑って凛桜を見る
「凛桜、もう一度あの姿になれるか?」
「あの姿って、あの白髪の?」
「ダメだ!危険すぎます!」
雅が凛桜と銀の間へと入る
「凛桜は黒鱗に狙われているんです。
こんな人数で開けた場所、
もし黒鱗が来たらどうするつもりですか?!」
雅の睨みを真正面から受ける銀
「お前の考えはもっともだ。
だがな?海から感じる妖の気配、龍の鳥居…
まずここが我々の目的地と考えて間違いないだろう。
あちらが動かないならこちらから愛し子の存在を伝えなければ先には行けない。」
「それはそうかもしれませんが…
凛桜、お前はどうしたい?」
雅が後ろにいる凛桜に問いかける
「決まってんじゃん。今やろう。」
「だよなぁ…いや、わかってるけどさぁ?
もうちょい考えない?」
「早い方が良いでしょ。」
「あぁ……いや、うん……うんんんんん………」
しかめっ面で唸る雅
「…………わかった。
ぜっっったいに無理はすんなよ!?」
そう言いながら凛桜の足元に風を生み出す
凛桜は以前の感覚を思い出しながら
自身の妖力を体に纏わせていく
「ほぅ……。これは見事!」
白髪に白い袴。
角を除き、文献で見た白龍の愛し子そのものの姿に変化した凛桜を見て銀は感嘆の声を上げる
真夏の海、その遠くからは
陸の白い光を見つめている2つの目があった
夏の海って暑いけどなんかテンション上がりますよね。
日焼け止めとかもう効き目ないくらいにはバシャバシャ泳ぐタイプです。
なんなら、可能であれば素潜りで魚とか取りに行きたいタイプです。




