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夜空の渡り人  作者: 澪露
妖力解放編
115/132

動乱の収束


要達の件が片付いた後…

主要な敵は消えたものの、

まだ山の中では慌ただしく妖達が動いていた



余力のある者たちは残党の掃討戦へと流れ、

救護に当たっていた万葉達は大量に運び込まれる負傷者を治療しつつ、未だ意識不明の少女達の術を解除していた



――――


日も暮れてしばらくした頃、

烏天狗族の屋敷では

今回参加した各族の上の者達が会合を開いていた



「それで?残りの黒鱗は見つからなかったと…?」


銀は報告に来た白狐を見下ろし、

はぁぁぁぁ……と大きな溜息を吐く


「仕方ないですよ…戦闘中にいくらでも逃げるチャンスはあったでしょうし…」


雅の言葉で縮み上がっていた白狐の震えが止まる


「…もう良い下がれ。」

「はっ!」


白狐が逃げるようにその場から居なくなると

銀は眉間を抑えながら話し始める



「仕方ないとはいえ、

これで黒鱗の手掛かりは一切無くなったんだぞ…」


銀の言葉に皆が下を向く


「あの…五峯神は何と…?

今回の件、さすがにあの方々も動かざるを得ないのでは?」


年配の白狐が銀に問いかける



「それについては俺から…」


雅は銀からの目線を受け取り、話し始める


「まず、今回の騒動について…

五峯神には全てお話ししています。

もちろん黒鱗の事も、……白龍の愛し子についても」



周りの空気が一気に重くなる



「五峯神としても事態は重く受け止めておられるようです。凛桜にはこちらから説明をします。

彼女の反応、状態を見て五峯神とは今後どうするかを決めていく事となっています。」



静かになった部屋を見渡した銀が

手をパンッと叩き立ち上がる



「今は前回と違い、皆で協力して動くこともできる。そう悲観せずに最悪の事態にならぬよう準備するしかあるまい。

その為にもいち早く今回の騒動を収束させるぞ!」



銀の言葉に皆が頷き部屋を出ていく。


その中で雅だけが未だ眉間に皺を寄せていた




――――



深夜、

静まり返る屋敷の屋根に1人の少女が横たわっている



「体調は?そんなところいて大丈夫なのか?」



そこに降り立った1人の天狗



「……雅」


凛桜は隣に座る雅に少し緊張しながら身体を起こす


「身体は大丈夫。もうなんともないよ…」


「そうか…。なら良かったよ。

一応報告だが、美花は術の効果が確認された。

他の3人も容態回復、その後の術も異常なし。

今頃山の麓で保護されてるはずだ。」


「そう…なら良かったよ。

これからが大変だろうけどね……」


無事に保護されたとはいえ、

4人の少女が行方不明で夜に人気の無いところで発見されたのだ。警察が動かないはずがない。


「…警察が動けば美花の証言から

美花には何かしらの刑が下るのかな…」


「美花だけじゃない。いじめの件も公になるんだ。

あの3人にも何かしらの罰があるだろうよ。」


「うん……だよね…」


雅が凛桜を横目で見る


「……気持ちの整理がついてないのはわかる。

だが、この土日でもうお前や錫に関する記憶含め

悪夢の件も学校中から消すことになっている。

…在るべき人の世の形に戻るだけなんだよ。」



「在るべき形……ね。」


凛桜は膝を抱えて顔を埋める



「ねぇ雅、明日ちょっと時間ある……?」



そう尋ねた凛桜の声は

酷く悲しい声色なのに…



「…いいよ。出掛ける準備しとく。」



隙間から覗く決意のこもった目に

雅は優しく微笑んだ



妖力解放編も残りわずかです。

凛桜の質問に何かを察した雅…

引き続きよろしくお願いいたします。

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