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第十一話
バゾルドは愚痴を発しながらも手を止めていなかった。
「さっさと行かんのか? お前さんは飯も充分食っただろ」
主人はそう言ったんだけど。
「発散できるねぇから、冒険者してんのって間違ってのからねぇ」
「自覚ないからだろ」
酒をグイグイ飲みながら?バゾルドは愚痴ていた。
そうして一日は過ぎていった。
低級冒険者などはある程度の食事とその場凌ぎの稼ぎしか取れない。
それで愚痴愚痴している。
酒が唯一の楽しみになり、冒険をするようになった。
大抵は英雄や伝説的な冒険譚を求めて、ギルドの門を叩く。
冒険者は一人一人くだらない理由で生きているわけではなく、そうしたものの為に秘宝や財宝に憧れる。
命を賭けては散るものは誇りもない一人の冒険者であることの証明だった。
バゾルドは本気で挑むものはなく淡々としていた。
だからか、時々。不思議に湧いてくる変な奴等が生まれる。
酒が楽しみで冒険をするようになって五年ぐらい経った。
馬鹿である男達と連み出し、引き抜くように連れ回す。
衛兵や組織連中だったり時々ある。
闇の組織はたまに会っては上司のどうのこうの、愚痴話を良く聞いている!
下っ端なら、それはそれでバゾルドは気にせず酒飲みに連れていく光景は日常茶飯事。




