第五十六話
バゾルドは犯罪行為そのものは嫌だとはっきりと言うけれど。バゾルドは立派な強面なおじさんになっている。
二十一歳になったばかりの頃はぶいぶい言われてやると生き込んでいた。
とあるパーティーに捕まり早五年が過ぎた。
二十六歳になり、色んなパーティーに加入や脱退を繰り返す。
それまでが三十一ぐらいの時で、今は四十半ばを迎えたことだった。
エンシュカは照れたかい
とある話で勇者召喚儀式を興した国があるという噂を耳にする。
とある国というのに、ここからは二、三の国から離れている場所らしい。
バゾルドはお酒を酌み交わしていた男達から聞いていた。
あっ、そうだ!!旅すれば、面白いことぐらい起こるだろうと長い間放置していた銃と大剣を抱えて、国から出て行く。
「お、バゾルド。今日はどうしたん?」
門兵のドラクと、エンシュカが門番している時に仲良くなった男達だった。
「ああ。あの噂を聞いてさ、旅しようと思ってエンシュカ。娘さんを大切せんと嫌われるおっちゃんで言われるで、それと。今までありがとうな、じゃあ行ってくる」
照れた顔つきで、しっかりと返事を返す。
「女房にも伝えておくよ。お前とも酒飲み楽しかったよ!また逢えたら」
「居なくなるお前さんがいたから、ここの門番やって行けた。しっかり生きてこいよ」
そう言っていた二人の目には涙が少し溢れていた。
バゾルドはその二人を見送りを届けさせた後、ゆっくりと前へ歩いていく。




