第三話
謝り続けた結果、無事なのか。結果的に許しを得られた。
全員にドン引きされながら、男は頑張った。
「今度から、キチッとやってくれよな。お前の面倒見るのけっこうしんどいだぞ」
「わぁってるわぁってるって、二年間世話になったけんな。村の中だったら一番すげぇだぞ」
「そりゃあ、な。まだ一人前になっちゃあいねえよ」
こいつを頼むのは銃のメンテで出会ったのは、丁度飯食ってた時に噂の程度で聞いていたことだった。
ハロルド・バーニクス、世界最高の鍛冶職人と呼ばれた時期に貴族の令嬢を泣かせた罪がなんたらで、一時期鍛冶やっていなかったらしい。
それが翌日の朝になって発覚したとか何とか。
弟子志願したのイストだったらしい。
田舎町から出てこなかった男で俺と同じ臭いがした。
そんな感じがあり、仲良くなったつもりでいた。
食堂の"夜風の都"で食事を取って、散歩がてら王都の場所をよく見てなかったなぁと。
バゾルドは王都の半分以下程回った。
体力はある。だけど、道に迷っていた。
「何処だここ」
石壁に覆われた処までは憶えてる。
何処をどう行ったら、そうなるのか理解出来ない部分が浮上した。
街にしちゃあ、ボロボロだしこんなもんかぁとバゾルドは思っていると道沿いに歩いてたら財布らしきものがなかった。
「まじ、ないじゃねえのぉぉぉぉぉぉォォォォ」
歩いた場所はスラム街に位置する王都の半分以下の場所だった。
そう、お馬鹿が就くほど。やらかしが多いのだ。