第一話
「はぁー、またやっちまった。あいつら、カジノするなって言ってたのに。はぁー」
狗狼の館という宿屋で男はため息をついていた。早七年冒険者パーティーになってベテランの冒険者になった。
ウォルドラムの宮殿に潜む罠を回避して達成したばかり、貴族達に面会して取り敢えず挨拶に回った。その時にお嬢さんにあった。
「ねぇねぇ、おじさんがあの冒険者なの?」
フレル侯爵の娘ネネと最初最後の出会い。
ウォルドラム宮殿は古くからあった歴史建造物だったのだ。
いつから、貴族達の間で使わなくなりダンジョン化した。
俺は古くからいる友人からはお馬鹿な男と呼ばれていた。
連中がむちゃくちゃな依頼ばかり押し付けられ、ちゃっかり受けてくるローム、ハクチャ、エノに付き合わされ、引率者として冒険旅行という名の苦行をやらしこむまれた。
ロームは親父の頃から付き合いで7歳から一緒の出会い。幼なじみである。エノとハクチャは王都の端っこに迷い込んだ時に知り合い、なんだかんだとロームと一緒にむちゃくちゃしていた。
五年半は一緒にいたのに、エノとハクチャが他のパーティーに移籍する話があり、盛り上がりお酒をぐいぐい飲み明かした。
二年の間は鍛冶師のロゼックに相談して、武器のメンテナンスを出していた。
その時期にロームが田舎町に帰るから、これ引き受けてと依頼書を俺に押し付けて、ロームは故郷のロゾンニに帰っていた。
王都で俺一人になり、やっと思いで達成した後に貴族の招待状が届く。
その後は俺はめちゃくちゃ腹を立って、カジノに打ち込み過ぎていた。
お金はすっかり減っちまって、所持金は宿賃を払える金額まで落ち込んだ。
やさぐれた俺にはどうしようもなかった。
「取り敢えず、宿屋主人にも伝えた方が良いな。今月のお金、もう使い果たしちまったし。依頼でも見て回るか」
冒険者ギルド《宵冥の絆》
「うーん、どれもいまいちだなぁ。これなんて良さそうだな」
「はい、受け付けます。この依頼で大丈夫ですか」
「メガライオンの討伐クエスト、受注してくれ。金がねぇだ!」
どれも、これもあいつらのせいだ。と責任転嫁する男は絡む集団などいなかった。
だって、この男は一番最悪な印象受ける人物像だったから。
男の名はバゾルド。Cランク冒険者であだ名はお馬鹿。
腕前、知識、経験はどれより豊富。しかし、付き合いがある冒険者の間では有名な冒険者だった。